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Q:少ない費用ですが店舗改装をします。売上げアップにつながるコツを教えてください

 大切に経費を使われている様子がうかがえます。そんな経費を無駄にしないように、店舗という環境を上手に利用する方法をお伝えしますね。
 
 店舗環境は大きく二つに分かれます。外と内です。

 新規客を増やしたいのであれば、絶対的に外観を先に改装します。なぜならば、新規客は外側しか見えず、外観を見て入店するかどうかを決めるからです。
 どんなに商品、販売員、内装が素晴らしくても、店内に入らなければ知りようがありません。100万円の指輪がすすけた小袋に入れられていては光らないのと同じです。

 店内に入ってもらえば、多少古くても「人」という資源が使えます。人の存在価値は大きく、その人の魅力で“アバタもエクボ”になるくらいです。笑顔も会話も商品説明もお試しも、あなたのお勧めを気に入ってくださるお客がいます。

 でも、あなたは店の外にはいません。顔の見えない人を信用しないように、店の顔である外観は重要なのです。
 自分の店にどんな顔を用意しましょうか。少なくとも経年劣化した部分をきれいにするだけでも入店しやすくなります。新規客を呼びたいのなら「何屋かが一発で分かる」外観を重視しましょう。

 外装も内装も広い面積から費用を掛けます。人は大きな面積から伝わるイメージを先に受け取るからです。改装では、壁面、床、什器、ディスプレー小物の順に小ぎれいにします。

 ところが、この逆に経費を掛けてしまう店を多く見受けます。
 それは、人の脳には見慣れたものを認識しにくくなる癖があるからです。だから定期的に自店の写真と動画を撮り画面で確認します。すると普通に見ただけでは認識していなかった不必要なものが認識できます。

 例えば、壁の染み、欠け剥がれ、さび、すすけ、ほこり、商品の空箱や壁に張り付けたメモ用紙、他店の宣伝が入ったカレンダーにボールペン、もう何年も使っていない数々のものです。

 これらを即効で片付けて装い直しましょう。これらの何がいけないかと言うと、お客に「日常」が伝わってしまうからです。人は日常の代表格であるわが家で財布を開きませんから、日常感にあふれた空間では買物をする気が半減します。

 だから店舗は非日常でなくてはいけないのです。内装では、販売員の使い勝手よりもお客の非日常感を優先します。改装は効率よりも演出重視にすると売上げにつながります。お客をうっとりさせる舞台と役者になられることを願っています。

A:内より外。使い勝手よりも非日常感です

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