🎮ゲームプラットフォームはどのように選択されているのか

ゲームプロデューサーとして、この商品企画はどのプラットフォームで発売するのが良いのかというのを考えて決めるのも仕事の一つです。
よくネットでは「どうしてこのゲームがあのハードからの発売なんだ」といった書き込みを見ますが、そこには様々な考えや事情があります(笑)

熟考の結果であることだけは間違いありません。
何故なら数億～数百億円をかけて制作し、販売するゲームのプラットフォームをいい加減に決定したりはしないですし、そんなことは許されないからです。
企業内の様々な審査を経て、予算がついて開発され販売されています。
そのことは下記をご覧頂けると知ることができます。

ゲームが店頭に並ぶ(配信される)まで｜ゲームプロデューサーGoda@戦略参謀🎈(フォロバ100%)｜note

シンプルな話になりますが、分母が大きいですからより売れる可能性が高まるため、まずはやはり一番売れているプラットフォーム(ハードウェア)向けに発売することを鉄則としています。
但し、それぞれのプラットフォームごとにユーザー層の構成は異なるので、例えば成人が多いプラットフォームで子供向けのゲームを売っても、最大化されることはないので、販売台数が多くて製品のコアターゲット、サブターゲットとしているユーザーが多くいるプラットフォームを選択します。
それでも、どうしてこのゲームがこのプラットフォームなんだろう？と思う時には、その製品が国内だけの販売を考えているのか海外を考えているのか、はたまた両方かといった観点で見ると謎が解けます。

各プラットフォームのユーザー層分布は国ごとにまったく違うということは稀ですが、完全一致しているということもありません。
ですので、一見、日本では不合理でもグローバルで総合的に考えると道理が通っていたりします。

また、それでも理解できないということもあると思うのですが、過去には特定のプラットフォーマーとの間で、特別な契約が結ばれ、開発支援金などをもらって開発するケースがあります。
このような時には、今は〇〇層のユーザーは少ないが増やしたいので、作って欲しいという市場開拓、拡張のためという商品開発もあるのです。
これがユーザーからは見えない世界の話なので、理解できないというのは分かります。
オトナの事情っていうやつですね。

独占契約にも種類があって、永久にというのもありますし、期限付きで一定期間を経た後は他のプラットフォームで売っても良いというパターンがあります。
私もそういった製品開発のプロデュースをした経験があります。
メディアの取材で「どうしてこのプラットフォームから発売するのですか？」と聞かれても本当の理由は答えられないわけですが、もっともらしい理由を考えて回答していました^^;

そんな話もだいぶ減りまして、今では基本的にスマホ(iOS/Andoroid)、
steam(PC)、PS4、PS5、Xbox、switchとマルチプラットフォームで同時発売するという選択を取ることが多くなっているので、特定のプラットフォームのみでというのは減ってきています。
どうしてこのようなケースが増えたかというと、ゲームエンジンと言われるものが広く開発現場に導入され、マルチプラットフォーム開発が容易になった恩恵なのです。
Unity、Unrealといったミドルウェアのおかげです。

そういう意味では、私のような悩みを抱えてメディアやユーザーの質問に答えなければいけないプロデューサーは減り、救われていると思います^^

今回も最後まで読んで頂きありがとうございました。