ボンバイエ ~アントニオ猪木とモハメド・アリ
※全文を公開している「投げ銭」スタイルのノートです。
レコード&昭和プロレス愛好家のゴベと申します。
本日は6月26日。プロレス・格闘技ファンの皆様は、今日が何の日かご存じですよね。
1976年6月26日、日本武道館にて「格闘技世界一決定戦」と銘打たれたアントニオ猪木とモハメド・アリの異種格闘技戦が行われました。
WBA・WBC統一世界ヘビー級王者のアリが、アジア人のプロレスラーと戦うということで、世界37ヵ国で衛星中継され、14億人が視聴したと言われる世紀の一戦です。
2014年にDVDマガジン『燃えろ! 新日本プロレス』のエクストラ版としてDVD化した際には、大いに話題を呼びました。
ボクシングの現役世界ヘビー級チャンピオン(しかも、あのモハメド・アリ)が、世界的に全く無名の日本人プロレスラーと闘うなんて、当時はもちろん、今だってありえませんよね(しかも、リアルファイトで)。
MMA(総合格闘技)の原点とも言われるこの一戦について書かれたものがたくさん出版されているので、是非読んでみてください。
激闘を終えた猪木とアリとの間に、友情が芽生えたこともよく知られています。
その証として、アリから猪木に贈られたのがこちら。
MANDRILL & MICHAEL MASSER
"Ali Bombaye (Zaire Chant) I"
パナマ出身のWilson三兄弟を中心としたブルックリンのファンクバンド、MANDRILLの名曲"Ali Bombaye (Zaire Chant) I"。
「イノキ・ボンバイエ! イノキ・ボンバイエ!」の掛け声で知られる"炎のファイター"の原曲です。「イノキ・ボンバイエ!」の部分が「アーリ・ボンバイエ!」になってるんですね。
"Ali Bombaye (Zaire Chant) I"は、1977年に公開されたアリの自伝映画『アリ/ザ・グレイテスト』のサントラに収録されています。
ORIGINAL SOUNDTRACK
『MUHAMMAD ALI IN "THE GREATEST"』 LP (IES-80893)
U.S.オリジナル盤(AL 7000)も所有してますが、あえて帯付きの国内盤LPをチョイス。
B面1曲目に収録された"Ali Bombaye (Zaire Chant) I"に続くのは、"Ali Bombaye (Zaire Chant) II"。
こちらもめちゃくちゃカッコイイ!
サントラ盤からシングルカットされたこちらの12インチも紹介しておきましょう。
MANDRILL & MICHAEL MASSER
『Ali Bombaye (Zaire Chant)』 12" (SP-8, ST-8)
この曲のシングルは数多く存在しますが、こちらの12インチには"Ali Bombaye (Zaire Chant) I"と"Ali Bombaye (Zaire Chant) II"がノンストップでミックスされたディスコバージョンが収録されています。
カップリングは、"The Greatest Love Of All"のインスト。こちらも『アリ/ザ・グレイテスト』サントラ盤の収録曲で、George Bensonの歌入り版も同サントラに入ってます。
Whitney Houstonがデビューアルバムでカバーして大ヒットさせたあの曲ですよ。
日本で発売されたシングル盤も掲載。7インチです。
MICHAEL MASSER AND MANDRILL
『炎のファイター(パート1) / 炎のファイター(パート2)』 7" (IER-20307)
英題『Ali Bom-Ba-Ye I / Ali Bom-Ba-Ye II』
アントニオ猪木のテーマとして発売された『炎のファイター(パート1) / 炎のファイター(パート2)』。ジャケ最高!
でも、この7インチに収録されているのは"Ali Bom-Ba-Ye"なんですよね。
ジャケにもしっかり記載されているので、お間違えの無いようご注意ください。
(当初は、このMANDRILL版が会場で使用されていたそうです)
ちなみに、O.S.T.『MUHAMMAD ALI IN "THE GREATEST"』 U.S.オリジナル盤収録時の曲名は"Ali Bombaye (Zaire Chant) I"ですが、この国内盤7インチは"Ali Bom-Ba-Ye I"になってますね。
ジャケの上部には、このように記載されています。
一般的にはこちらのエピソードが知られていますが、後に猪木のマネージャーを務めていた新間寿が「L.A.で行われた『アリ/ザ・グレイテスト』の試写会に出席した際に、劇中で使用されていた"Ali Bombaye (Zaire Chant) I"を気に入り、アリのマネージャーに曲の販売権利を譲ってもらった」と証言しているようです。
日本フォノグラムからも国内盤シングルが出ているので載せときましょう。
MANDRILL and MICHAEL MASSER
『燃える闘魂(パートI) / 燃える闘魂(パートII)』 7" (7RS-1503)
英題『Ali Bombaya I / Ali Bombaya II』
邦題が"燃える闘魂"で、英題が"Ali Bombaya"になってます(最後が「a」!)。
そして、遂にこのレコードが登場!
アントニオ猪木とザ・ファイターズ
『炎のファイター』 7" (TP-10341)
英題『INOKI BOM-BA-YE』
1977年8月2日のザ・モンスターマン戦(日本武道館)からしばらくの間はMANDRILL版"Ali Bombaye"が使用されていたようですが、遂にあの「イノキ・ボンバイエ!」版が制作されたのであります。
(実際には、各時代ごとにちょこちょこ編集されてたけど)
そしてB面には、当時の猪木夫人である倍賞美津子が歌う"いつも一緒に"を収録!
"炎のファイター"のメロディーに詩を付けた、昭和歌謡和モノGROOVEの超クラシック(嘘)
たまにDJイベントに出させていただく際に「美津子ボンバイエ」→「猪木ボンバイエ」→「アリボンバイエ」という繋ぎを披露することがあるので、機会があったら遊びに来てください!
(こういうのも2枚使いって言うのかな・・・言わないよね)
今なお語り継がれる世紀の一戦から45年。
現在、病と闘うアントニオ猪木さん。2016年6月3日に永眠したモハメド・アリの分まで、ずっとお元気でいてください。
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