海外進学のススメ-Motivation Letterの書き方　〜下準備編〜

海外の大学、特にヨーロッパの大学への出願で最も苦労するのが、Motivation Letterです。大学によって書かなければならないことが違ったりはしますが、今回は私が合格したKU Leuvenに提出するMotivation Letterの場合を想定しようと思います。

Motivation Letterとは

まず、Motivation Letterとは一体なんなのでしょう。出願する大学によって違いはありますが、基本的には、あなたがその大学に行きたいという熱意やその理由、大学側があなたを選ぶべき理由などを表現するエッセイだと思ってくれて構いません。いわば自己PRです。テンプレなどはありますが大して決まりがあるわけではなく、自由度が高いからこそ、他の学生との比較材料として大学は重視しています。
長さは大学によって様々ですが、A4一枚にまとめる、というのが一般的だと思います。KU Leuvenはそうでした。私が別に出願したMaastricht Universityは、Motivation Letterの代わりにInternational Classroom Essayなるものがあり、これは六つの質問におよそ200〜250語で答える、というものでした。

書く前の準備が一番大切

Motivation Letterを実際に書き出す前に、まず念入りに準備をします。実はこの準備のパートに最も力を注ぐべきだと私は思っています。下準備をおろそかにすると、薄っぺらいMotivation Letterが出来上がってしまいます。
では準備とは一体何をすることなのか。それはズバリ、リサーチと自己分析です。ちょっとネットで調べたり、10分考えて思いついたりしたようなことではいけません。ただでさえ自分について考えることが少ない日本の高校生は、エッセイを書く前に少しでも知識、考えを深めておく必要があります。私は下準備のみで二週間ほど時間をかけました。（早い人でも一週間はかけていいと思います）

①調べる

1. 出願しようと考えている大学、プログラムについて徹底的に調べる。
   その大学、特に出願予定のプログラムについて、どんな授業があるのか、どんな設備があるのか、どのような卒業生がいるか、何に重きを置いた教育をしているか、どんな教授がいるか、どんな研究をしているか、などを詳しく調べます。ほとんどの情報は大学の公式ホームページに載っています。自分にとって魅力的に思えたことについては、メモしておきましょう。例えば、「実際に起業するという実践的な授業がある」「食品購買について詳しく研究している教授がいる」「実際の起業家がいくつかの分野の講義を行う」といったことは、私にとって魅力的でした。Motivation Letterにも書きました。

2. 自分の目標について調べる。
   まずメモ帳に、自分の目標を「〜〜〜のために〇〇○したい」と明記します。〜〜〜には、「………の問題を解決する」と入れると書きやすいと思います。そして、「なぜ〜〜〜のための手段として、〇〇○を選ぶのか」を考えます。このためには、〜〜〜と〇〇○について詳しく知っている必要があります。〜〜〜のための手段として〇〇○は適当なのか、〜〜〜のための手段として他ではなく〇〇○を選ぶ理由は何か、そもそもなぜ〜〜〜を目指すのか、どうすれば〇〇○は可能になるか、などの問いに答えられるようにしましょう。分からない！！となったのであれば、自分が解決したい問題について調べます。インターネットで見ることも大切ですが、本を読むことが重要です。特に、あなたが解決しようと思っている問題を分析している、または今まさに解決しようとしている人の本は読むべきですね。図書館に行って、関連性のある本の中からできるだけ新しい本を選んで読むことから始めましょう。ブックオフなどの古本屋も狙い目です。自分の目指す姿、モデルケースを見つけられると尚良いです。

②自己分析

自分がそのプログラムに相応しいと言える理由を考えます。①で大学、プログラムについて調べた人なら、その大学がどんな人を生徒として求めているのかがわかると思います。自分の経験、能力、人間性を書き出し、大学の求める生徒像と比べましょう。特に自分の実績、経験など、具体的な事を自分のアピールポイントとして挙げられるようになるとよいです。この段階で、自分のことを多少嫌いになってしまうことがあると思います（私もそうでした笑）が、あまり深刻になりすぎないようにしましょう。自分的にはくだらない実績でも、他人、特にヨーロッパの面接官が見ると魅力的に見えるものです。

いよいよ書き始める

ある程度調べたら、ついに書き始めます。ここから先の手順は、次の記事でご覧ください。私が実際に書いたMotivation Letterも載せています。

何か質問があれば、いつでもコメントしてください。