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「よい梅がたくさんなるには⁉︎」BLUE TIMES vol.4


Aです。

あっという間に2月。
梅産地のみなべでは、これから迎える2月の花の時期にむけて大忙しです。

なぜなら"よい"梅がたくさんなるかが決まる重要な時期だからです。

みなべの主力品種である南高梅は、他家受粉が必要なため、その毎年の収穫量は、自然環境に左右されるという課題があります。
一つの花の中のおしべとめしべで結実しやすい自家受粉と違い、
他家受粉という性質は、
花粉親となる受粉木と南高梅の木との花の咲くタイミングがピッタリ会うこと、ミツバチなどのポリネーターの飛び具合がどれだけ受粉を成功させるかが、実がなるポイントになります。
よって、南高梅に実がつくかどうかには、それらのタイミングが温度や天候に左右されてしまうんです。

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このように、梅の実が毎年たくさんなるには、一見、自然頼みのみに思えますが、
実は、そのほかにも農家さん自身の努力や工夫次第で成果をだすために大事な心得や重要な作業があるそうです。

さて、それでは、
"よい"梅のがたくさんなるのに、「大事な心得」や「重要な作業」って一体なんなのでしょうか⁇

そこで本日は、そんな疑問を探究するため、
BLUE TREEの梅酢でお世話になっている梅干し農家の池田さんのもとへ"弟子入り"。

池田さんの梅作業の後ろ姿にくっついて学んだことをお伝えします。

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まず、
"よい"梅の実をたくさんならすのに大事な心得

そのこころは、ズバリ "愛情"    です.


「どれだけ妥協せずに丁寧に愛情持って取り組めるかが、来年、2,3年後、そして5年後先への結果に繋がってくる」

と池田さんは言います。

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この冬の時期、池田さんにとって、年間で1番重要な作業が行われています。

"剪定作業"です。


一般的に、植物は、葉で太陽の光を浴びて光合成し、土の中にはった根から水や栄養分を吸い上げます。

それをもとに、成長していくわけですが、

その栄養や合成したものは、
主に2つのカラダづくりに使われます。

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一つは、植物体のカラダを大きくしていくこと
もう一つは、次の子孫を残すのに花や実をつけることです。

寒くなり、冬がちかづくと、梅の木は、葉を落として、枝だけの丸裸になります。
木を観察すると、空高くまっすぐ伸びる緑色の枝 徒長枝がいっぱいでてきます。
これらは、木全体をもっともっと大きくしていく前者の働きを加速させます。
よって、樹勢を維持しながら実もならすためには、剪定作業が大事になってくるわけです。

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花や実をつけるのに栄養をいかすにはどうしたらいいのか。
農家さんによって剪定はさまざまだそうです。

池田さんは言います。
「剪定には答えがない。
だれが正しいやり方なのか、正しくないかは
その枝を切ったか切らないかでどう変わるかは検証できないので、正直誰もわからないんよな。」

池田さんの話は続きます。

「育てている場所や肥培管理によって木の状態は違うので、木の状態を丁寧に観察しながら、妥協せずに"綺麗に"仕上げたいなって思うよ。」

まさに"プロフェッショナル"の流儀。

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実は池田さんは、京都の庭師弟子入り経験があり、そこで養った技術と感性が、梅の剪定に生かされていると言います。

梅畑を観察してると、
池田さんに手入れしてもらっている梅の木はどの木もなんだか"イキイキ"してます。

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そんな池田さんでも、
毎年毎年試行錯誤の連続だそうです。

木を間近にみると、梅栽培の葛藤の歴史を感じます。

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枝拾いを手伝い中、ふと見る池田さんの剪定の後ろ姿は、色々な経験を経て研ぎ澄まされた奥深いものがあります。
また今度園地を訪れたときは、どんな木に成長して実がなっているんだろうと毎年楽しみになります。

1番大事なことは妥協せずに向き合うという心がけ。

そんな愛情たっぷりの梅から生まれた「梅酢」と関われるご縁に感謝しながら、私たちももっともっと梅酢と向き合っていきたいなと思っています^^

記事作成者: BLUE TREE「A」

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