マガジンのカバー画像

国内税務

8
運営しているクリエイター

記事一覧

私募債利子に関する節税スキームが封じられます

私募債利子に関する節税スキームが封じられます

将来は、企業オーナーになって、配当や利息で生活できるFIRE(Financial Independence, Retire Early)を目指したいと思っている方、または既にそのようなポジションにいるオーナーの方、2021年度税制改正により、同族会社が発行した社債利子の源泉分離課税20%の制度が使用できなくなるため、注意が必要です。

私募債利子の節税スキームは高額所得者に有効でした
所得税は累進

もっとみる
外資系企業の日本子会社が親会社から借入れをしている場合の税務上の注意点

外資系企業の日本子会社が親会社から借入れをしている場合の税務上の注意点

出資?融資?外資系企業の日本法人が親会社から資金を調達する際には、「出資」による方法と「借入れ」による方法が考えられますが、日本での税金負担を考える場合、利子の支払を受けようとするモチベーションが働きます。

なぜなら、日本子会社にとって、配当の支払は税金を減らす要因とはならない(損金とはならない)一方で、利子の支払いは損金にできるからです。

そうすると、親会社である外国企業としては、日本でのタ

もっとみる
10月より税務調査が再開されます

10月より税務調査が再開されます

日本経済新聞に、税務調査が10月から再開される記事が掲載されていました。

コロナウィルス感染の不安がある場合は、調査日程の交渉を国税局・税務署は、新型コロナウィルス感染拡大防止のため、4月以降、新規の訪問税務調査は中止されていたのですが、9月23日から納税者に電話で調査を受けてもらえるかを確認し、10月から再開する見通しとのことです。

この報道のとおりでしたら、今日にも税務署から電話がある可能

もっとみる
愛知県の法人住民税(住民税割)の特例の税率が延長されました

愛知県の法人住民税(住民税割)の特例の税率が延長されました

愛知県は、2019年10月1日以降の法人の事業年度における法人県民税の税率を1.8%(資本金1億円以下かつ法人税額15百万円以下の法人は1.0%)としていました。一定の法人に対して標準税率1.0%に0.8%を上乗せする措置だったわけですが、2020年8月31日までに終了する事業年度までとされていました。
この措置が、条例改正により延長されたようですので、ご案内します。

法人税割税率:
 資本金1

もっとみる
非上場株式の時価とは

非上場株式の時価とは

会社を設立、または会社を承継すると、その会社の株式を所有することになります。
上場会社ですと、証券取引所で売買される日々の価格を把握することができますが、上場していない会社ですと、株式の価格がいくらなのかを評価するのは容易ではありません。
しかしながら、会社の役員が関係会社等の法人に対して、関係する非上場株式を譲渡することはよくあることです。そして、その譲渡の額をいくらと算定するかは、関係者間でよ

もっとみる
【鹿児島】コロナウィルス緊急資金繰り対策まとめ

【鹿児島】コロナウィルス緊急資金繰り対策まとめ

私の地元である鹿児島でもコロナウィルス感染が拡大しているようです。鹿児島を離れて、20年近くになりますが、やはり地元は気になるもの。

お世話になった方々も事業に影響が出始めているようです。自分にできることは限られていますが、まずは、資金繰りに関する情報を提供してみようと思いました。

鹿児島県と各市町で提供している支援策をまとめてみましたので、少しでもお役に立てればと思います(2020年8月8日

もっとみる
子会社株式の価値が下がっても税金が安くなるとは限りません

子会社株式の価値が下がっても税金が安くなるとは限りません

コロナ関連の影響により、グループ子会社の業績が悪化し、親会社が保有する子会社株式の評価を切り下げることを検討しなければならない場合があります。

子会社株式が上場している場合もありますが、ほとんどの子会社が非上場ですので、今回は非上場子会社株式の評価を下げる場合、特に「企業支配の対価」が取得時の価額に含まれていた場合の注意点について記載します。

事例

将来性や市場のシェア拡大が見込めることから

もっとみる

長野市の法人住民税(均等割)の税率が引き下げられました。

令和2年6月9日に長野市ホームページの法人住民税のサイトが更新され、令和2年6月市議会定例会において、新型コロナウィルスの感染症拡大の影響により厳しい経営環境下にある中小企業者に対して納税負担を軽減するため、法人住民税均等割の税率が引き下げられました。この引き下げは令和2年2月1日以後終了する事業年度から適用されます。

今回、引き下げられるのは、資本金等の額が1千万円を超え、1億円以下の法人とな

もっとみる