見出し画像

【解説と設問を発表】ピケティ「21世紀の資本」と格差社会Part 2[英語で学ぶ大人の社会科】第53回 6/25(日)20時@オンライン

グローバル資本主義と格差社会について学ぶ

2023年6月の「英語で学ぶ大人の社会科:世界の知性が語る現代社会」のワークショップの解説と設問を発表します。

2023年6月25日(日)夜20時@オンラインでで開催するワークショップは、「今後、数十年議論の対象になる重要な本」と呼ばれる「21世紀の資本」の著者、トマ・ピケティの研究に関するThe New Yorkerの記事「Thomas Piketty Goes Global」に関するワークショップの第2部です。この記事は11ページと長文なので、前回は前半部分について議論しました。今回は記事の後半部分を使って英語で議論します。

【ワークショップ】ピケティ「21世紀の資本」と格差社会:Part2

『21世紀の資本』本編映像

800ページを超える経済書でありながら、2013年に発表以来、全世界でベストセラーとなったトマ・ピケティ「21世紀の資本」。この続編の「Capital and Ideology」(未邦訳)も引き続き世界中で大きな反響を呼んでいます。

Capital and Ideology
Thomas Piketty

ピケティの主張が世界で大きな注目を集めた理由は、やはり時代の要請であり、現在の主流の経済学の思想である新自由主義に対する反動もあると思います。

来月の「英語で学ぶ大人の社会科」では、ナオミ・クラインの「ショック・ドクトリン:惨事便乗型資本主義の正体を暴く」に関する記事を使いますが、自由主義的経済改革の前段階で大きな役割を果たすのが、シカゴ学派(Chicago School)と呼ばれるシカゴ大学を中心とする経済学派の学説です。

シカゴ学派

特にマネタリスト(monetarist)であるミルトン・フリードマン教授の主張は1980年代以降、世界の経済及び国家運営の在り方を激変させた新自由主義的経済改革の思想的基盤となりました。レーガン・サッチャーによる福祉削減、国有企業の民営化などの改革だけでなく、彼の思想は南米、中国、ロシア、そして日本にも多大な影響を与えてきました。クラインの「ショック・ドクトリン」はこれら一連の経済改革が先進国で「格差社会」が進行した大きな要因のひとつであると糾弾しています。

「ショック・ドクトリン:惨事便乗型資本主義の正体を暴く」Part1【英語で学ぶ大人の社会科】第54回 7/2(日)20時~@オンライン|Global Agenda

今回利用するThe New Yorkerの記事の後半は米国で特に強固な経済に対する考え方を知らないと分かりにくい部分もあると思いますが、以下の記事による分析は米国の文化を理解するために、たいへん重要な指摘だと思いました。

「利己的に生きよ!」現代の米国を象徴する、最も危険なベストセラーとは | 名著で読み解く新常態 | ダイヤモンド・オンライン

ワークショップで利用する記事は途中に「TITLE FIGHT」というイラストが挟まれていますが、6/25(日)はこのイラストより後の後半部分について議論します。

Thomas Piketty Goes Global

この記事をもとに「格差社会とは何か」について一緒に考えてみませんか?このワークショップの詳細は以下の通りです。

日時: 2023年6月25日(日)20時~21時30分
場所: オンライン
定員: 10名程度まで
費用: 初回または見学のみ: 800円~

このワークショップの設問は参加申し込み者、サロン会員、有料ニュースレター購読者及び後日発表するnote記事購入者にのみ送付します。過去のワークショップと同様の設問を設定しますので、以下のマガジンの2020年4&5月の記事(設問を公開しています)を参考にしてください。

【英語で学ぶ大人の社会科】世界の知性が語る現代社会

【チケット】

チケットの申し込みは以下のYahooチケットサイトから、または銀行振り込みでお願いします。

ピケティ「21世紀の資本」と格差社会Part 2[英語で学ぶ大人の社会科】第53回 6/25(日)20時@オンライン

【銀行振込での申し込み】

振込用紙は以下のサイトからダウンロードお願いいたします。

【解説】

20世紀の米国で歌詞や映画のテーマになってきた「アメリカン・ドリーム」。テック企業のスタートアップ経営者にとっては、「アメリカン・ドリーム」は、まだ手が届く「夢」なのかもしれません。しかし、多くの米国の若者世代にとって、高等教育を受けたにもかかわらず、彼らがその親世代を超える豊かな生活を送ることはますます難しくなっているようです。

先の大統領選の直前の2020年初頭に発表された、米国の経済格差に関する報告書の詳細な分析は米国社会の「幻想と現実」の格差を白日の下に晒しました。

Most Americans Say There Is Too Much Economic Inequality in the U.S., but Fewer Than Half Call It a Top Priority

ここから先の情報、設問はイベントへの申込者、サロン/メンバー/有料ニュースレター会員、note記事購入者に公開します。

このワークショップに関心のある方は以下のニュースレター@Substackに登録していただくと案内が届きます。

【英語で学ぶ現代社会】を無料ニュースレター@Substackで購読しませんか?

ここから先は

2,604字
この記事のみ ¥ 300

この記事が参加している募集

サポートして頂いた資金は、ワークショップやブログ記事の準備費用に充てたいと思います。今後もグローバル・イッシューに関するトレンドを逐次紹介していきます。