【ネタバレ注意】映画『シビル・ウォー』鑑賞後の感傷
※文章を書き慣れていない人間が作品鑑賞後衝撃のままに勢いで綴った文章になります
未熟な構成や表現が見られる可能性が
ございますのであらかじめご了承ください
映画『シビル・ウォー』を観た
つい先日、映画館で鑑賞した。
ほとんど事前情報を調べずに観たため
(事前に情報を調べないまま勢いで映画鑑賞することがよくある)配給がA24だったことに驚いた。
先日観た『プライベート・ライアン』から
戦争映画=大きい配給会社だと思っていたので。
私にとってA24といえば
『ミッドサマー』(残念ながら未鑑賞)と
『関心領域』である。
「A24といえばホラー映画のイメージ…
ということはこの映画はよくある戦争映画では終わらない気がする」という予感がした。
拭いきれないホラーの色
さきほどの予感はあたり、
ホラー映画ではないはずなのにホラー映画を観ているような気分になった。例えば「その場面でその明るい音楽を流す⁉︎」というシーン(しかもいくつかある!)や
赤いプラスチック製のサングラスをしている男の登場シーンが顕著だった。
特にこの赤いサングラスをかけた男の登場シーンで受けた衝撃と恐怖は、鑑賞後まるまる半日ほど尾を引いた。
自分がアジア人であることを考えて
「もしこの状況に自分がいたら真っ先に射殺されるだろう」と恐怖したのである。
(追記:
この衝撃と恐怖はこの記事を書き出した時に想定していたよりも大きかったようで、これを観た映画館には約2週間立ち寄ることができなかった)
同時に
「(恐らく…と言いつつ確信に近いが)
たとえ自分がアメリカ出身で正直に出身州を答えたとしても結果は同じだったろう」とも思った。
そして
「このようなことは今までも実際の現実としてあっただろうし、これからもあるのだろう」とやるせない気分になった。
こんな風に色々頭に浮かんでしまい、半日どんよりしていたのである。
とはいえ…
…ここまで鬱々とした感想ばかり書いてしまったが
逆に楽しさを感じたり、テンションが上がったりした場面もいくつかあった。
例えば、道程で突如現れるナゾのゴルフ場
(クリスマス仕様・血まみれの遺体付き)からは
「いったい誰がどんな目的でゴルフ場にこんな飾り付けを…⁉︎」という戸惑いと、
案の定喰らったスナイプからの銃撃戦、
その背後にあるなんとも言えないマネキンたちと家のセットを見て、気分の高揚から静かにはしゃいでしまった。
(もちろん上映中なので声に出したり暴れたりはしていない)
なぜそこまでテンションが上がったのかというと…
私は、映画『チャーリーとチョコレート工場』の序盤に出てくる人形たちや
(燃えて溶けるところまでセットで好き)
東京ディズニーランドの旧イッツアスモールワールドにあった人形たち
(今いる人形たちもたいへん愛らしくて好きだがやはりデザインが違う)、
それらに似たデザインの人形が大好きである。
つまり私は
この「年中クリスマス仕様⭐︎超絶不気味危険ゴルフ場」にあるセットや人形たちに好ましさを感じ、
そこに銃声が響き渡るというアンマッチさやシュールさも相まってテンションを上げていたのである。
また、音楽をまといながら
爆上げテンションで走ってくるトヨタ車からは、
トヨタ車がアメリカでも活躍していることを伺い知ることができた。
(この登場シーンを見て
「やっと主人公たちの味方らしい人が出てきた‼︎」とバイブスが上がった‼︎
残念ながらこの直後に赤サン男の場面がくるのだが…)
映画を観て旅行気分
実はこの映画を観る少し前に
映画『グラディエーター』と
4K版『プライベート・ライアン』を鑑賞していた。
『グラディエーター』では古代ローマへの旅行気分を味わい、
『プライベート・ライアン』では否が応でも神経を尖らせるような銃声と砲撃音、戦車が持つ破壊力からくる恐怖を味わった。
『シビル・ウォー』では流れるアメリカの風景を見ながら「現在のアメリカにはこんな風景があって人々はこんな風に暮らしているようだ」と思いながらアメリカ旅行気分を味わった。
そして最終決戦のシーンでは銃声の鋭さと破壊力を味わった。
ちょっと寄り道
ちなみに、
作中のたくさんの軍用機が飛ぶシーンからは
ベトナム戦争を描いた映画『M⭐︎A⭐︎S⭐︎H』を連想した。
(この映画のオープニング曲『Suicide is painless』は非常に面白いのでオススメです。
あと、これが流れる場面とこの曲の組み合わせは
『シビル・ウォー』での曲の使われ方と似ているかもしれません)
この恐怖からは逃れられない
かなり仰々しい小見出しになってしまったが
おそらく赤いサングラス男の恐怖は一生付きまとうだろう。
それは日常では記憶の奥にしまい込まれていても
ふとした瞬間、とあるきっかけ、はたまた大きな事件でいきなり目の前に現れるかもしれない。
恐怖だけでなく、赤いサングラス男そのものも。