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#4 女子校出身の私がアラフォーになって再考する、女子校のメリットとデメリット

20年以上前になりますが私は中学受験組です。
公立の小学校から中学受験をして中高一貫の女子校へ通い、共学の大学に進みました。

中学受験をすることに私の意思はなく、後でなぜ受験をすることになったのか母親に聞いたところ「だってあなた、公立の中学校に行ったらいじめられそうだもの。」と言われました。当時の私は、親が選んだ志望校の学園祭をのんきに楽しみ、学校情報は制服しか興味がないゆるふわ受験生でした。

「2月の勝者」の世界観だったら確実にアウトですが、なんとか無事志望校に合格します。入学後、私に待ち受けていたのは厳しい6年間の女の世界。入学してから「共学がよかった」と何度も後悔しました。

でも今、アラフォーになり自分の人生を振り返ってみると、女子校出身でよかったことも感じています。私が改めて思う中高一貫女子校について、メリットとデメリットをまとめました。
※20年以上の前の、あくまでの一個人の話になります。


女子校のデメリット①地元の友達と疎遠になる

女子校に限ったことではないですが、私立に進学すると学区の友人と遊ぶ機会が減ります。私立の生徒は色んな地域から通学するので、遊ぶ場所も間を取った繁華街になりがち。電車賃やら何かとお金がかかります。地元で遊べる友人がいないのは、特に夏休みのような長期休みが辛いです。地元の成人式もアウェーになります。

女子校のデメリット②異性と自然に出会えない

女子校の主な恋愛パターンは、「学校の外で出会いを作る」か「普通だったら恋愛対象にならない異性の先生を好きになる(推す)」だと思います。前者の場合、男子校の文化祭に行ったり、通学途中で出会う異性や予備校のチューターに恋をしたり…。学校名や偏差値で異性をジャッジする人もいます。後者だと、女子校ではおじいちゃん先生が人気です。たまに「先生が元教え子と結婚する」なんて話もあります。
また、学年に1人は宝塚の男役的な生徒がいてモテモテだったりします。

女子校のデメリット③人間関係がシビア

女同士は集団行動が多く、たまに友人との距離感に疲れることがあります。常に空気を読み、自分の発言は問題なかったか、周りから浮いていないか自問自答します。私は大学に進学し、「コミュニティに異性がいると過ごしやすい」と感じました。それは異性が「女性同士の共通の敵(いじったり、愚痴を言う対象)」になり、自分が敵にならなくなったと感じたからです。

これまではデメリットの方を強く感じていましたが、女子校出身だからこそ身に付いた強味もあります。

女子校のメリット①異性に頼らない=強くなる

中高6年間一度も異性に頼らず、女子だけで学校行事を取り仕切る経験ができます。6年間もあれば積極的、消極的に関わらずみんな何かしらの役割をを担います。力仕事も関係ありません。異性に頼らず自分たちだけでやりきる経験は、社会に出たときに責任感や強さとして活きていると感じます。

女子校のメリット②自分の好きなことに没頭できる

女子校では「男ウケ」や「モテ」を気にせず、自分の好きなコンテンツを追求できます。アイドル、漫画、BL、ヴィジュアル系、どのコンテンツが好きでも、それが自分の個性として尊重される空気感が女子校にはありました。ギャルもオタクも平和に共存できるのが女子校のメリットだと感じます。

女子校のメリット③異性の目を気にせず過ごせる

異性から自分の見た目についてからかわれたり、逆に称賛されることもない、というのは思春期において大事だったと感じます。女子校で好かれるのは、ハキハキして裏表がない性格の人で、外見は関係ありませんでした。異性の目を通さないことで、逆に男らしさ・女らしさにとらわれず、自分らしく過ごせるのが女子校ならではだと思います。


女子校生活は「楽しいけど苦しい」そんな6年間でした。人間関係に悩み、自然な恋愛に憧れました。今でも共学・女子校どちらがよかったかわかりません。でも、たまに街で後輩を見かけると嬉しくて愛おしくて、話しかけたくなります。もし自分の娘が女子校に行きたいと言ってきたら、女子校の楽しさと厳しさを伝えようと思います。

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