過去と現在から未来を知るための微分方程式|雨滴が当たっても痛くない理由💧
🎵現在・過去・未来~🎵
🎵ひとつ曲がり角 ひとつ間違えて 迷い道 くねくね🎵
…タイトルを見て思わず口ずさんだあなた、失礼ですがご年配の方ですね(笑)
渡辺真知子さんの『迷い道』、なんとコぺルくんが生まれた頃に出た曲だそうです💧
さて、昨日16日には、新たに近畿地方と東海地方が梅雨入りしたと気象庁から発表がありました。近畿地方では1951年の統計開始以来最も早い梅雨入りだそうです。今年は桜も早かったですし、そういう年なのでしょうか。
私は「気象予報士」の資格を持っておりまして、まあ時にはこんな風にあまり活用できないこともありますが😝
今日はこんな問題を出してみたいと思います!✨
☁問題1:なぜ雲は落ちてこないのか?
☔️問題2:なぜ雨滴に当たってもあまり痛くないのでしょうか?
⚡問題3:なぜ「気象予報」が可能なのか?
では始めます!
☔️新幹線より速く落ちてくる雨滴?
高校物理で「力学的エネルギー保存の法則」というのを習ったと思います。
(こちらのサイトより引用)
思い出しましたか?これを用いて、
✅1円玉を東京スカイツリー(高さ634m)のてっぺんから落とすと、地上での速度はどのくらいになるか?
を求めてみましょう。…およそ111.5m/s、時速に換算するとなんと約400km/hにもなります!(ちなみに地上まで約11.4秒かかります)
スカイツリーよりも高い位置にある雲だってありますよね。でもそんな、雨滴が時速400kmもの速さで落ちてきているようには見えないです💧
…❓
☁「空気抵抗」を考慮すると
この答えは「空気抵抗を考慮していないから」になります。
高校物理とか入試の世界では空気抵抗を考えないことが多いのですが、実際には地球には「空気」がありますので、まったく違う結論になります。
ここで雨滴にはたらく力を考えてみると、下向きには重力、上向きには空気抵抗による力がはたらきます。大丈夫ですね?
(こちらのサイトより引用)
で、詳しいことは省略しますが、空気抵抗による力は、雨滴の落ちる速さに比例します。
つまり、下向きの重力はずっと一定ですが、上向きの力は、雨滴の落下速度が大きくなるに従ってどんどん強まっていくわけです。ココとても重要なのでよく理解しておいてください!
ということは、ある速度に達したところで、下向きの重力と、上向きの空気抵抗による力とが完全につりあうときがきます。
物体にはたらくすべての力がつりあうならば、それらはすべてキャンセルされて、何も力がはたらかないのと同じことになります。
※余談ですが、国際宇宙ステーションが無重力状態なのもこれが理由です。詳細はこちらをどうぞ。
物体に何も力がはたらかなければ、加速も減速もせずに、そのままの速さと向きで運動を続けます。(「等速直線運動」といいます。)
💧微分方程式を用いて「終端速度」を求めてみる
ここまでのお話しをまとめますと、現実の雨滴は、空気抵抗がない状態の1円玉とは異なり、いつまでも加速することができず、ある一定の速さ以上には速く落ちてこられない、ということになります。
これを「終端速度」といいます。
終端速度を求めるには、微分方程式を解く必要があります💦
じゃあ解いてみてください!…とはさすがに(勉強に関して)ドSな私も言いません😝以下、私が解いた結果を載せますので、興味ない方は飛ばして先をお読みください。
※もっと厳密な議論がお好みの方は各自でググってください。今日のところはこのくらいでご勘弁を…🙇♀️
というわけで、解いた結果、雨滴の終端速度は雨滴の質量に比例することがわかっちゃいました!
「物体の落下速度は質量によらない」と学校で習ったことを覚えている方もいるでしょうが、それは空気抵抗がない場合の話なんですね。
💧実際の速度はどのくらい?
雨滴というのは、雲粒がたくさん集まってできたものなので、雨滴は雲粒よりもウンと大きくて重いと考えてください。(半径でいうと100倍くらい違います)
それぞれ終端速度を求めてみると、
☁雲粒の場合…約1.2cm/s
さて、雲というのは上昇気流がある場所でできます。そして、たいていの上昇気流は1.2cm/sよりも速いです。
これが冒頭に掲げた問題1の答えです。雲粒の終端速度は上昇気流より小さいので、雲が落ちてくることはなく、むしろ昇っていくのです。
ところが雨滴になると
☔️雨滴の場合…約6.6m/s (※半径1mm程度の雨粒の場合)
単位が㎝とmで異なっている点にご注意ください。雨滴は、雲粒の約500倍もの速さで落ちてくることになります。
これではさすがの上昇気流でも支えきれません。だから雨滴は雲と異なり落ちてきて、私たちはそれを「雨」として認識するのです。
約6.6m/sということは、400mの雲からだと1分以上かかって地上に降ってくる計算です。だからふわっと落ちてくるイメージで、傘がなくても濡れはしますが痛くはないということです。
以上が問題2の解答でした。
…ここまでのお話しに興味が持てた方は、ぜひ「気象予報士」試験に挑戦してみてください!🌈(微分方程式は原理がわかっていれば解ける必要はありません。)
⚡おわりに 数学を学べば未来が見える?
以上のとおり、私たちが日常的に経験している「降水」という現象にも、実は高度な数学が関係しているのです。
中でも「微分方程式」というのは、人類の偉大な発明の一つです。
微分方程式は、現実世界の「現象」を数学の世界で表現できる便利な道具です。
普通の方程式は「解」を求めますが、微分方程式を解けると「関数」が求まります。
たとえば、ある大気の状態と時刻の関数が求まれば、任意の時刻における大気の状態を知ることができます。
これが問題3の答えです。気象庁では、7つもの方程式を高度なコンピューターに解かせることで気象予報をしています。(7つとも全部が微分方程式ではありませんが)
他にも微分方程式は
🍎飛行機のフライトシミュレーター
🍎人口の変化予測
🍎災害の規模予測
🍎広告の効果や商品売り上げの予測
🍎地球温暖化予測
🍎ロケットの飛行
🍎あなたが志望校に合格できるかどうかの予測
※模試でA判定とかB判定とかを出す
など、非常に多くの分野で活用されています(活用することができます)。
微分方程式は、過去や現在の状況から未来の状況を予測するための強力なツールなのです!⚡数学を学べば未来が見えてきます!
…ま、私は「天気」は予想できるけど人生の「転機」までは予想できません😝未来を知ろうとあれこれシミュレートすることも大切だけど、臨機応変に出たとこ勝負を楽しもうとする気持ちもまた大切だと思います。何事もバランスです。
最後までお読みいただき、真にありがとうございました🙇♀️今後もがんばりますので励ましのスキ・コメント・フォロー・サポート・おススメ・記事の拡散などしていただけますとめっちゃ嬉しいです。フォローは100%返します。今後とも有益な情報発信に努めますので応援よろしくお願いします🙇♀️またねー💕
🍎この記事はyuriさんの
企画への参加も兼ねています🙇♀️6月15日まで♪
…どこが手書きだったかって?嫌だなあ、ちゃんと数式を手書きしたじゃないですか😝💦中学時代に美術で1をくらった私にはyuriさんのようなステキなイラストなんか描けないので数式で許してください🙇♀️💕
🍏参考文献:マンガでわかる微分方程式(オーム社)
🍏「東京スカイツリー」といえばこちらの記事がおススメです。
🍏数学をnoteに活かした神記事です!
🍏その他『立夏のStudy祭』魅力的な全作品はこちら!5/21まで!
🏍バイクでお出かけするときは気象予報を見てね!バイク部コンテストは5/26まで!💜
🌸🍃この記事の執筆者、Study Partnerは、コペル&アヤでした🐣
🍰人生の「転機」が予想できず資金不足に苦しむアヤ先生に愛の手を😭この記事が少しでもタメになった、おもしろかったという方は、100円でもとても助かりますのでPayPayでのカンパまたはサポートを何卒お願いします🙇♀️💕以下をタップ、またはQRコードを読みとってください(PayPayをニックネームに変更しておいてくだされば、あなたのお名前や電話番号を私が知ることはありません)
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