第17巻【一生勉強一生青春🍎】クメール王朝とアンコール遺跡群
※トップ画は『アンコール遺跡群』。世界遺産検定の公式サイトより引用。
【一生勉強一生青春🍎】にようこそ!note大学Study部が発行する機関紙です。note大学の方だけでなく、すべての方にお楽しみいただくべく原則として毎週出しています。この通信は私の好きな「素数」でナンバリングしています。実際には第何号に当たるのかは各自で求めてみてください😝💦
🍏問題
では早速、本日6/6の問題です!今日は2問出します!
🌸問題1
すっかり恒例となったTwitter連動問題です。
🌸問題2
この説明文は、どこの国について述べたものでしょうか?(2019年都立高校入試「社会」などを参考に作成)
✅フランスから1953年に独立し、その後に始まった内戦が1990年代に終結した後、1999年にASEANに加盟した。2000年代に入り、世界遺産に登録されている遺跡群を活用した観光業に加え、工業化を推進している。
この遺跡群は、9~15世紀半ばまで栄えたクメール王朝の時代に築かれた都市遺跡である。遺跡群の一つである建造物はこの国の象徴として国旗の中央にも描かれており、精巧な浮き彫りで描かれたヒンドゥー神話の「乳海攪拌」の場面でも知られている。
…いかがでしょうか?正解と解説は…記事中で発表するから最後まで読んでいってくださいね!😊
☆世界遺産を語ろう!
現在、バイク部🏍×Study部🍎×世界遺産検定✨のスペシャルコラボ企画【世界遺産を語ろう】を開催中です!
なんと早くも応募してくださった方がいます!読書部部長、ともきちさんです!応募作がこちら!
応募1作めにしてかなりハイレベル、すばらしい記事です。実際にご自身が大学時代にアンコール遺跡群を訪れた体験記に加えて、世界遺産や歴史に関する知識も充実。文章だけでなく写真もまためっちゃ綺麗だったり神秘的だったりで最高です!✨
「トゥクトゥク」への言及の仕方も巧いです。見事にコンテストの趣旨を踏まえてきました。いったい「トゥクトゥク」とは何でしょうか?ぜひ読んで確かめてみてください!😊
…そこで今回の【一生勉強一生青春🍎】では、ともきちさんの作品をさらに深く味わっていただくために、たまには世界史について語ってみましょう。
※ASEAN(東南アジア諸国連合)に加盟している10か国。外務省の公式ページより。
☆クメール王朝
(※以下、わかりやすさを優先し必ずしも正確でない記述もありますので、細部が気になる方は各自で深掘りをお願いします🙇♀️)
中国の書物によると、1世紀ごろ、ほぼ現在のカンボジア南部からベトナム南部のメコン・デルタ地帯に跨る地域に扶南(フナン)という王国がありました。
カンボジア国家の起源とみなされている国、北方クメール人による真臘(しんろう)は6世紀に勃興したと考えられています。真臘は扶南の属国でしたが7世紀に扶南を併合して、現在のカンボジアとラオス南部、つまりメコン川流域を支配しました。
真臘はジャヤーヴァルマン1世(657年~681年)の頃に最大の勢力となりました。しかし7世紀末から8世紀にかけて、真臘は分裂し弱体化していきます。
それでまあいろいろあった結果、9世紀初め(802年頃)にクメール王朝(アンコール朝)が爆誕しました。クメール王朝は15世紀半ば、タイのアユタヤ朝に滅ぼされるまでの約600年以上も続きました。侵攻してきたアユタヤ王朝によって首都アンコール・トムが陥落したのが1431年です。
※クメール王朝の勢力図。Wikipediaより引用。
☆アンコール・ワット
世界遺産である『アンコール遺跡群』の中でも最も有名なのがアンコール・ワットです。12世紀に建立されました。クメール語でアンコールは「王都」、ワットは「寺院」を意味する言葉ですので、アンコール・ワットは「国都寺院」という意味です。
一般常識としては「ヒンドゥー教寺院として建立された」と知っておけば十分だと思いますが、細かく言うとヒンドゥー教や大乗仏教の信仰に土着文化が混合して建立された寺院であるようです。後に仏教寺院に改修され、現在でも上座部仏教寺院となっています。(※世界遺産検定の公式サイトに載っている3級レベルの例題では「ヒンドゥー教」が解答として示されています。)
クメール王朝では、王が即位すると新たな寺院を作るという習慣があったため、有名なアンコール・ワットやアンコール・トムだけでなく600年以上の間にたくさんの寺院が作られました。『アンコール遺跡群』として、400㎢にわたる広大な地域に600を超える石造りの遺跡が残っています。
※アンコール・ワット。世界遺産オンラインガイドより引用。
☆カンボジア内戦と危機遺産
ご存じのとおりカンボジアは、1991年10月23日にパリ和平協定(カンボジア紛争の包括的な政治的解決に関する協定)が19ヶ国により調印されるまで、20年に及ぶ激しいカンボジア内戦がありました。ポル・ポトについてなど語りたいことはたくさんありますがキリがなくなるのでこの記事では割愛します。
内戦でボロボロになっていた『アンコール遺跡群』は、1992年に世界遺産として登録されると同時に「危機遺産」にも登録されました(危機遺産についてはこちらを参照)。
旧宗主国であるフランス、そして日本が中心的な役割を果たす形で修復作業が行われた結果、12年後の2004年にようやく危機遺産から脱することができ今日に至っています。
☆おわりに 世界遺産を学ぼう!語ろう!
以上、今回は新イベント開催を記念し、そしてともきちさんによる初応募に敬意を表して、カンボジア史について簡潔に語りました。このような内容を学んでからともきちさんの記事を読んだり、あるいは実際にアンコール遺跡群を見たりしたほうが、何も予習しないまま見るよりも楽しめると思います。これこそが勉強の意義です。
皆さまもぜひ、バイク部×Study部のコラボコンテスト【世界遺産を語ろう!】に奮ってご参加ください🙇♀️もう一度ともきちさんの記事と、コンテストのご案内を貼ります。
最後までお読みいただき、真にありがとうございました🙇♀️今後もがんばりますので励ましのスキ・コメント・フォロー・サポート・おススメ・記事の拡散などしていただけますとめっちゃ嬉しいです。フォローは100%返します。今後とも有益な情報発信に努めますので応援よろしくお願いします🙇♀️またねー💕
🍏冒頭のクイズの答え
🌸問題1
北から順に、
🍎白神山地(青森県・秋田県)→中尊寺金色堂(岩手県)→富岡製糸場(群馬県)→国立西洋美術館(東京都)
ですので3番めは「富岡製糸場」でした!
※『富岡製糸場と絹産業遺産群』世界遺産検定の公式サイトより引用。
世界遺産については、ぜひ「どこにあるか」も意識して覚えてください。
※nippon.comより引用。
🌸問題2
この説明文は、どこの国について述べたものでしょうか?(2019年都立高校入試「社会」などを参考に作成)
✅フランスから1953年に独立し、その後に始まった内戦が1990年代に終結した後、1999年にASEANに加盟した。2000年代に入り、世界遺産に登録されている遺跡群を活用した観光業に加え、工業化を推進している。
この遺跡群は、9~15世紀半ばまで栄えたクメール王朝の時代に築かれた都市遺跡である。遺跡群の一つである建造物はこの国の象徴として国旗の中央にも描かれており、精巧な浮き彫りで描かれたヒンドゥー神話の「乳海攪拌」の場面でも知られている。
この記事を読めば既に答えは明らかですね。「カンボジア」が正解でしたー!😊💕国旗はこちら。中央にアンコール・ワットが描かれています。
✅乳海攪拌(にゅうかいかくはん)…不老不死の妙薬を取り出すため、神々と阿修羅(アスラ)が大蛇ナーガを綱引きして乳海をかき混ぜる、ヒンドゥー教における天地創造の神話。
ちなみに、野菜の「カボチャ」はカンボジアから日本に渡来したので、「カンボジア」を意味する Camboja (カンボジャ)からその名がついたとされています🎃
なお、問題文の前半部分は2019年都立高校入試「社会」の大問2、問3の問題文をほぼそのまま借用しました。実際の問題はこんな感じでした。
資料を読み取る問題にはなっていますが、「世界遺産に登録されているヒンドゥー教寺院などの遺跡群」というキーワードでカンボジアだ、とすぐにわかる問題でした。世界遺産は入試でよく出ますので押さえておいてください。
🌹今日公開された「バイク部通信vol.6】でもともきちさんの記事やコンテストなどが語られているからぜひ見てくださいねー!🏍💜
🌹バイクのことはなっちゃんから学ぼう!
🌹世界遺産のキホン
🌹note大学フォロバ企画
🌹白神山地に関する話
🌸🍃この記事の執筆者、Study Partnerは、コペル&アヤでした🐣
We love note , motorbikes and World Heritage Sites!💕
🍏<参考文献>🍏
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