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生きがいとは。

春は別れの季節。

勝手にお手伝いをするようになった中学陸上部との関わりも、4年を終えようとしている。

その間に、「やたら部活に来ては一緒に走ったりするただのおっさん」から、2019年に「日本スポーツ協会公認陸上コーチ1のおっさん」となり、2020年度には正式に「柏崎市立○○中学校陸上競技部外部指導員のおっさん」となった。

先生には転勤や顧問の変更があるので、同じ部活でひとつの学年を3年間見ることは容易ではない。

おっさんにはそれがないので、贅沢にも今年で2世代目となる学年を見送ることができた。

上で「贅沢」と書いたが、二次性徴による爆発的な心身の成長は凄まじいものがあり、それを間近に見ることができるのはこの年代に関われる者の醍醐味である。


前置きが長くなった。


今日は2021年3月13日土曜日。

いつも通り8時に学校に行くと、玄関には10人程の中学生。
部活に来るには軽装で、皆コートやジャンパーを着ている。

気にせず近付きよく見ると、先日卒業式を終えた陸上部の3年生達だった。

「どうした?どうしたー?」と声を掛けると、皆照れながらもおっさんの前に一列に並び、「今日はおっさんさんに感謝を伝えるために集まりました!」とL子。

土曜日である。朝の8時である。このためだけに?わざわざ??
と、それが頭によぎった瞬間、目がうるうるし始める45歳。

ありがたくも寄せ書きと感謝の言葉を頂く。(涙は堪える)

その寄せ書き。一人分は小さいスペースなのに、皆自分の言葉でびっしりと書いてくれていた。(ここで堪えられなくなった)←


コロナ禍に翻弄され、本当に苦しんだ世代。
悩み、葛藤し、やりきれない思いに苛まれたに違いない。

それでもそれを乗り越え卒業を迎えた彼ら、彼女らはとてもたくましく、立派になった。

そんな想いからか、目に涙を一杯に溜めた45歳おっさんが
「こっちがありがとうだよ」
なんて言うものだから皆笑っていた。


普段、子供達がおっさんの事をどう思っているかなど知りようがないが、今日みたいな事があると「ああ、間違ってはいなかったのかな、良かったな」と安堵する。


そしてこの機会をセッティングしてくれた先生には感謝しかない。
企画し、寄せ書きを集め、それをラミネートし、おっさんの行く土曜日に子供達を集めてくれた。

そのお陰様で、3年生の労をねぎらい、お別れを言うことができた。

ありがとうだよ。←



4年前に始まった、せがれがお世話になっている陸上部のお手伝い。

せがれ卒業後もそれが続いているのは、皆と走ったり、話したりするのが楽しくて仕方ないから。

そしてその成長を間近で見られる喜び。

最早中学陸上部との関わりは、おっさんの生活の一部となった。

そしてそれを「生きがい」と呼ぶのだろう。



さあさあ、春が来た。

走って跳んで投げようぜ!

今年が良いシーズンになりますように。




おわり

#生きがい #陸上 #部活 #中学生

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