♯読書の秋2020 #13歳からのアート思考
「音色」という言葉があるように、
音楽と色は連動しているにちがいない、とずっと感じている。
そのわけは、私が観て好きだな、と思う絵の作者の背景には
ほぼ音楽が関係しているようだから。
デュフィ 、マティス、ミロ、カンディンスキーなど
本人が楽器を弾く、家族が音楽好きなど。
わたしの父は、音楽の好きな人だった。
壁には、クラシックギターやバンジョーが数本かけてあり、
気が向くと弾いていた。
アマチュアだけど、昔 ラジオ(テレビは無い時代)
出演して弾いたことがあるらしい。
ビッグバンドジャズも好きで、ステレオで大きな音でレコードを
ご機嫌で聴いていた。
後に私もフォークギターを買ってもらい、趣味で弾き語りをしたり
ジャズ喫茶でアルバイトをしたりするので、父の影響を受けていたと言える。
私は、この本で知りたいと思っていたことは、絵の鑑賞の仕方。
音楽は、ギター、ピアノ、エレクトーンを通して基本から学び
曲作りためのコード進行法までかじった。
でも、絵に関しては、ちゃんとは学んだことはない。
気になる美術展に出向いて鑑賞して、ミュージアムグッズを買うだけ。
この本を読めば これから足を運ぶ美術館での見方も
今までと違った視点で、観られるかもしれないと思ったのだ。
読み終わってたった1つ大事なことがわかった。
先入観や解説通りに観なくてよい、自分が感じたままに
見ればいい。アートは、描いた人が発表した時点で
見る側との共有物になりえるのだから。
これには少し驚いたが納得できた。
ただ、ときどき困るときがある。
それは、「これがアート?」と理解しにくい場合。
視覚だけではわからない「作者の思考」まで辿らなくてならない。
時代背景であったり、それまでのアートの流れであったり。
絵画って、哲学のように奥が深いなと感じた。
描く想いが単純ではないから、何世紀にもわたって大切に保存されて
鑑賞され続けていく。
視覚的にきれいで美しいものは解かりやすいけれど
多くのアーティストたちは、その先の先にたどり着きたくて
描いて創りだして表現し続けていく、これからもずっと・・・・・。
最後に本書のプロローグから。
【ビジネスだろうと学問だろうとこうして
「自分のものの見方」を
持てる人こそが、結果を出したり、幸せを手にしたりして
いるのではないでしょうか?
じっと動かない1枚の絵画を前にしてすら
「自分なりの答え」をつくれない人が、
激動する複雑な現実世界のなかで、
果たしてなにかを生み出したりできるでしょうか?】
著者からのエール、頂きました♪