詩)ぼやけた六等星
「幸せ」は誰かにとって凶器なんじゃないか
私がそうだった 人の幸せが苦しかった
どうしたら幸せな気分で毎日過ごせるのか
心がズタズタに傷つくと
そこにあるものさえ目に入らない
なにもかも見えなくなってしまう
頑張ってるのに まだまだと言われる
すでにしんどいのにこれ以上どうしたらいい?
どうして遠回しに「頑張ってる人はえらいよね」なんて
言われないといけないんだろう
なんの喜びもなく充実感もない
繰り返し繰り返す日々
歌のように幸せになりたいと思う
カウンセラーに「困ったときはどうしてるの?」って聞かれて
答えに詰まってしまった
困ったとき、誰も知らないところで吐き出して
誰にも頼ることもできないまま諦めてきました
そうやって生きてきました
誰になら頼っていいのか どう頼っていいのか
そもそも頼るって何なのか
そんなことも知らないまま生きてきました
疲れの抜けない身体をひきづりながら
いやな奴のことをずっと考えるなんて馬鹿なことだと思って
好きなこと楽しいことを考えようとしても
何をしても許されると思いこんでいる
自分が世界の中心だと思っているやつをやっぱり考えてしまう
いつかいつか痛い目を見ればいいんだ あんなやつ
猥雑な街 超高層ビルの谷間から
「自分は狂っていないか」確かめながら見上げる
明るさで見えない純粋 ぼやけた六等星
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