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7インチ盤専門店雑記734「デュアン・オールマンはお好き?」

えー、夜のスタッフさんは日替わりでいろいろな面々が入るのですが、ギタリスト君がいるときは、BGMを任せたりします。19歳という若さのわりに渋い選曲できますから、案外面白かったりします。昨夜はデュアン・オールマン特集のようになっておりました。まもなく10月29日の命日がやってきますから、いいタイミングでしょう。

といっても、「テキトーにかけて」と言ってまず彼が針を下したのがオールマン・ブラザーズ・バンド「Brothers And Sisters」でした。ですからデュアン・オールマン一色ではありません。早い段階からノース・ミシシッピー・オールスターズあたりを気に入ってサザンロック的な音にハマっていた人間ですから、納得は納得です。

自分の場合はやはりリアルタイムで聴いた「Ramblin' Man」のディッキー・ベッツとレス・デューディックのギターが聴き物です。「Jessica」もそうですが、どうしてもレス・デューディックのギターを追ってしまいます。ディッキー・ベッツのギターは流れてしまい、どうも追いかけきれません。この辺の音源を語るとき必ず出てきたレス・デューディックの名前を早くに意識しましたし、リアルタイム(少し遅れつつ)でソロ・アルバムも買って聴きまくったギタリストです。

次にこちらからはデュアン・オールマンの「An Anthology」1セット目の1枚目です。B.B.キングやらウィルソン・ピケットやらキング・カーティスやら、まあ渋い選曲ということになりますが、やはりボズ・スキャッグス「Loan Me A Dime」が極めつけですね。渋い、渋い。

さらに次に何がくるかと思ったら、順当線の「An Anthology Vol.2」だったわけですが、これがね、ちょいと予想外だったみたいですが、こちらは久々なので、そのまま楽しませていただきました。ウィルソン・ピケットの「Born To Be Wild」とか、何だか色物的な匂いもする音源もあるわけですが、たまにはいいかというところです。アレサ・フランクリンはあまり好まないので、有名盤しか持っていませんが、こういうところでたまに聴くと、「やはりうまいな」などと独り言が出てしまいます。

さすがに古さも感じさせる音に聴こえたアンソロジー2枚でしたが、10月になればやはり毎年一度は針を通しておきたい盤です。ラジオ番組で特集をやったときも思ったのですが、アーティストは亡くなっても音源が残り、毎年こうやって偲んで聴くファンが世界中にいたりするわけで、実に幸せな商売だなと思うわけです。命日に思い出してくれるだけでもいいなと思いますが、9月10月は有名どころの命日が続きますから、ジミヘンを聴いたり、ザ・フーを爆音で鳴らしてみたり、レッド・ツェッペリンは普段からかけてますけど、あらためてハデなドラムスの曲を試してみたり、楽しむようにしております。アーティストだって本望でしょう。

…果たして19歳の耳にどう鳴り響いているのやらと思って、古いと思わないのか訊いたところ、やはり古いとは思っているようですが、それも含めて楽しんでいるようです。…当然ですかね。



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