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7インチ盤専門店雑記784「片付かん…」
先週の土曜日がイベントだったのですが、翌日曜日も児相関連のイベントで場所貸しだったもので、全然片づけができておりません。見てくれだけは整えて、翌日も営業できるように復旧しましたが、出しっ放しのレコードはオーディオ周りに寄せてあるだけでして、オーディオに近寄れないような有様です。…ただし、これも想定内、こうなることは事前に分かっておりましたから予定通りの行動です。
想定外なのはお取り置きレコードの山ができてきたことでして、本来この量ならラックに並べて管理したいところですが、「売って欲しい」と言われても面倒なので、紙袋に詰めてしまいました。これが場所をとっているんですね…。でも売約済みであれ何であれ、売れることは有り難いことでして、何とかしないといけません。聴きそうにないものを少し自宅に持ち帰りますかねぇ。
7インチ盤はそこまで場所を取らないのでいいのですが、こちらも相変わらず売れておりましてね。よりによって、イベントの日に通販で売れていたりするわけです。そうすると、帰宅を遅らせてでも発送作業を優先しますから、疲れが酷くても、非効率的と分かっていても、やるんですよ。お店ですからね…。「これが本当にやりたかったことか?」という自問自答をしながら、眠気と闘いながら、発送するわけですよ。イベントでもお買い上げいただきますから、記録を撮っておくのも重要な作業でしてねぇ、…何だかねぇ、嬉しいような、寂しいような、実に複雑な気分なんですよねぇ。
今回のイベントはおススメを持ち込みで語る回でしたから、まだいい方なんです。今回アナログ盤で持ち込んでこられた方はお二人のみ、うちお一人はプレイヤーを持ってないけれど、阪神淡路大震災も生き延びた大事なレコードだという盤を持ち込んでこられて、「実は一度も聴いたことがない」とおっしゃってました。…かけちゃっていいのかな?とちょいと思いつつ、「凄く大事なものだな」などと実感してしまいましてねぇ…。
断捨離などと言い始めた頃から、モノに拘りを持つことが罪悪感を伴うことになっている風潮もありましてねぇ、…でも違いますよねぇ、やっぱり。青春時代とかいったことは分かりませんが、人生の節目やら、乗り越えてきた苦難の象徴だったり、単なるモノではない、思い出が詰まったモノを持ち続けることに遠慮など必要ないですよねぇ…。
「昔好きだった曲のレコードを捨てちゃったんだけど、やっぱりまた欲しくなってね」とおっしゃって買って行かれる方は多いわけですが、恐らくCDに切り替わったときに手放した方が大半ですかね。…そこも分かりませんけどね。ひょっとして、震災やらが原因で廃棄した場合もあるわけですよね。東日本大震災のとき、うちはレコードラックの上に積み上げてあったCDが散乱していた程度で済みました。レコードはきっちりラックに詰め込んでありましたから、一枚も被害がなかったんです。実はもの凄くラッキーだったのかもしれません。そのことの認識があまりに薄くて、震災を乗り越えてきたレコードなどというものを目の当たりにすると、何だか恐縮してしまいましてね…。
老後の楽しみを兼ねてカフェめし屋兼レコ屋などやっているわけで、お気楽な商売をしておりますが、「場合によっては大事な思い出を買い戻すようなこともあるのか」ということがアタマから離れなくなっておりましてねぇ…。古い映像やらを使った昔語りのイベントも、やっぱりやらなきゃいけないかなとか思ってみたりしております。…結局のところ、そんなこんなで、片づけが捗らないんですよねぇ…。ただの言い訳ですけどね。