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7インチ盤専門店雑記716「ビートルズ・カヴァー」

1976年11月公開のドキュメンタリー「映画と実録でつづる第二次世界大戦 All This And World War II」という、酷評されて公開が2週間で打ち切られ、DVD化もされていないアメリカ映画があります。

それなりに豪華なミュージシャンが起用された全曲ビートルズ・カヴァーのサントラは発売になりました。シングル・カットはロッド・スチュワート「ゲット・バック」、フランキー・レイン「マックスウェルズ・シルヴァー・ハンマー」、アンブロージア「マジカル・ミステリー・ツアー」などです。エルトン・ジョン「ルーシー・イン・ザ・スカイ〜」は1974年の音源をそのまま使っております。レオ・セイヤー「レット・イット・ビー」やフォー・シーズンズ「恋を抱きしめよう We Can Work It Out」もシングル・カットされたようですが、存在を確認できておりません。

他にもピーター・ガブリエル「ストロベリー・フィールズ・フォーエバー」やジェフ・リン「ウィズ・ア・リトル・ヘルプ〜」なども収録されております。…サントラ盤は必携かも知れません。…とにかく評判が悪いということで、無かったことにされてしまいそうな映画なんですね。

もう一本、1978年7月に公開されたジュークボックス・ミュージカル・コメディと言われる「Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band」というものもありまして、こちらも全曲ビートルズ・カヴァーです。こちらはジョージ・マーティンのプロデュースでビー・ジーズやピーター・フランプトンあたりを中心にサントラが作られ、シングル・カットされたものも結構ヒットしました。

エアロスミス「カム・トゥゲザー」、ビリー・プレストン「ゲット・バック」、アース・ウィンド&ファイアー「ガット・トゥ・ゲット・ユー・イントゥ・マイ・ライフ」、ロビン・ギブ「オー・ダーリン」といった辺りです。ジェフ・ベック、ラリー・カールトン、ジェフ・ポーカロなど豪華布陣はこちらも負けておりません。サントラはやはり必携でしょう。

1970年代後半、有名アーティストのビートルズ・カヴァーがよくラジオでかかっていたのは記憶にあります。私はさほど熱心なビートルズ・ファンではないので、世の中のアーティストはビートルズ・リスペクトが凄いんだなと思っておりました。後々このサントラ2種を入手して、紛らわしいなと思いつつ、そういうことかと納得はしておりました。

ただねぇ…、Wikipediaなどの情報が正確ではないんですよ。ウェブなどでいろいろ調べているのですが、どうもいけません。だって、手元にピーター・フランプトン「ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード」の7インチもあるのですが、リリースされた記録はありません。…見本盤なので、正式にリリースされたかどうかは分かりませんけどね。

まあビートルズ・カヴァーを聴きながら、「案外いいじゃん」とか言いながら調べているのは楽しい作業です。何だか「ピンボールの魔術師」の一件もありましたし、ロッド・スチュワートってババ抜き体質なんですかね。気になりますよね。




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