辛~いフグ鍋を食べに釜山へ行こう。(釜山旅一日目)
「ねぇ、釜山の一月だったらソウルほど寒くもないし、辛ぁーいボックッを食べに釜山に行かない?」
という会話から決まった釜山旅行。
夫は韓国式ボゴ(韓国語ではふぐは福の字を当てている)料理、私は韓式薬膳料理と甘川文化村を旅の楽しみとして、9日成田空港から釜山・金梅空港へと旅立った。
夫は1989年ソウル駐在時代に何度か仕事で行って以来、私は2009年春、韓ドラ・ドはまり友だち四人で慶州と鎮海の桜を見に行って以来の釜山、で大韓航空を利用するのも超久しぶり。
機内に乗り込むとKポップが流れていて、何ともニクイおもてなし。
CAさんのユニフォームは大韓航空のシンボルカラーの爽やかなブルーとホワイトで、エレガントな中に韓国らしさを感じさせられた。
快適な空の旅が始まる。
あっ!機内食があったんだ。
「おっ!北アルプスだ!」
「えっ?な、なんと!」
空からの景色を眺めたり機内誌を読んだりの快適なフライトで、予定通り15時過ぎに金梅国際空港に着陸、釜山は薄曇り。
さて。
南浦洞のホテルまでタクシーで行くか、それとも電車と地下鉄を乗り継いで行くか?
釜山の町に慣れるべく、電車&地下鉄で移動。
ところが乗り換え駅の西面駅が広くて、エスカレーターかエレベーター乗り場までが遠そうだったのでキャリーバッグを提げて階段を昇り降り、これはほんとにきつくて、タクシーで行けばよかったと後悔。
釜山観光ホテルにチェックイン、このホテルに決めたのは日本人宿泊客が多いことと地下鉄駅から近いこと、ホテル内はWi-Fiが自由に使えて日本のコンセントが使えるという理由からだ。
ホテルは寝るだけなので最高級ホテルでなくてもOKというのが我々夫婦の旅のスタイル。
午後6時過ぎにホテルを出て、明日の朝のソウル行きのKTXチケットを買いに、まず釜山駅に向かう。
釜山駅から地下鉄で西面駅へ行き、今回の旅の目的であるボックッの店、釜山ボッチブへ到着。
実は地下鉄出口は夫が確認していたのだけれど道が三本あり、どの道が西面文化路なのかがよくわからず、通りかかった若いカップルに道を尋ね、そのあと店名を言うと早速スマホで検索してくれた。
「この道を少し行ったところです」と女の子が綺麗な発音の日本語で教えてくれた。
「どこで日本語を勉強したのですか?」とゆっくり日本語で聞くと「どくがく です」という答え。
「一人で勉強したのですか!」
日本文化に興味があるからだと言う。
「テダナダァ~」と韓国語で私たちと彼女のボーイフレンドは拍手で彼女を称えたのだった。
とても感じのいい爽やかカップルにこちらまでいい気分。
旅の醍醐味は何よりその国の人たちとの会話で知る人情。
家庭的な雰囲気のお店で、先客は韓国人のグループとカップルの二組。
メニューは壁に貼られていて、お店の一番のおススメを注文、トラフグの辛いチゲ(ボッメウンタン 복매운탕)を二人前、一つの鍋で作ってもらうことにした。
まずはビールで乾杯!次に焼酎、チャミスル。
グツグツ煮立つボッメウンタン登場!
そして白ごはん、これは最後の雑炊用にとっておく。
このお店に決めたのは「新鮮で品質の良い材料を使うこと、そして材料の味を殺してしまう(化学)調味料はバンチャンにも一切使用しないこと」「フグチリなどのベースになるスープのダシは調味料を使い味をごまかすことをしないので、新鮮な野菜を10種類、そしてシマフグ、サバフグ、トラフグの三種類のフグの骨、隠し味として生海老を加え、じっくりと3~4時間掛けて、深い味を完成させる」というお店のコメントを読んだからで、確かに深いコクのある味わい深いスープだ。
「いやぁ~旨いわ、最高だ!」と夫、満足気にフグを食す。
焼酎もすすみます。
最高の焼酎を頼んだら、地元釜山の焼酎を推してくれた。いいね、郷土愛。
延々とお酒を飲みながら盛り上がっている男性グループの会話が気になる。
主に話しているのはきっとソウルからの出張者?ソウルのイントネーションだ。
中に一人釜山訛りの男性もいらっしゃる。
それにしてもすごい焼酎の空き瓶!
最後の〆にフグ雑炊をグツグツ、具材の旨みをすべて吸ったごはん、一粒残さず完食。
(韓国語のフグの日本語表記はポッですが、アルファベット表記も発音もポッよりボッに近いので記事ではボッと表記しています)
(韓国のフグ料理については↯)
ああ、Busan is Good. 釜山はいい町だ!
地下鉄でホテルに帰る。
夜からはほんの小雨、夜半にはけっこう強い雨が窓をたたく。
明日はソウルです。