小説 女郎屋炬燵の戯言其二 雑技的下手物
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禿げの中年小男が高い声で言った。
「わたし、心は女なんです」
その瞬間、みんなのポカンとした顔が凍り付いた。
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「どう言う事ですか、マネージャー、ちゃんと説明してください」
いつも冷静なミキさんが語気を強めて言った。
呆気にとられるソープランド嬢達を前にマネージャーが言った。
「コロナと新規風俗店の乱立でこのままでは店はつぶれます。世の中は変わっています、SDGs、ジェンダー問題、性の価値観が多様化・・・・・・」
話の途中で、ミキさんがイライラして言った。
「結論を言ってください、この人は何ですか?」
「つまり、世の中に合わせて、新しいお客を呼び込みます。」
アスカさんが言った。
「マネージャー、やっぱり分かんないー」
「つまり、ここにいるマミさんの様なマイノリティーの・・・・」
「やっぱ、分かんない」
「つまり、新しいお客を開拓します。お客は男でも女でもいいんです」
「オカマでもレズでもなんでもいいて、こと?」
「そうです、多様化です。」
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