子どもが父性と母性を使い分ける時
我が家は寝る時、私と長男と次男と長女はリビングで、夫は自分の部屋で分かれて寝ている。夫だけが部屋を一つあてがわれていることについては、ちょっとズルいと思うこともあるが、いつのまにかこの形が定着してしまった。
私と子供たち3人がリビングで寝ている理由は、そこしか揃って寝られるスペースがないからである。ほかの部屋は敷布団を3つも並べられない。
強調するが、敷布団3枚で4人で寝ている。さすがに4枚敷くとテーブルが置けなくなるからだ。だから、夫がここに加わってリビングで寝ることは厳しいと言えば厳しい。
母親の威厳とゴリッキーによる寝かしつけ
必然的に子供の寝かしつけをするのは私になるわけだが、これが大変だ。長男は時間差で遅く来ることが多いが、次男と長女は私が寝るように声掛けしても右の耳から左の耳で、布団に入っても喋ったり笑ったり喧嘩したり、即座に寝ることはない。いい加減私が腹が立って声を荒げないと寝ない。
この辺は常々思うのだが、母親の威厳がない。父親だとこうはならない。食事中も、父親がいるときちんと座って食べるが、父親が別の部屋に行ってしまうと、途端に立ち上がったり、リビングの布団にゴロンとなったり、自由に動きはじめる。それで父親が来る気配がするとさっと席に戻る。
なお、私では注意しても言い聞かせられないということはあってはならないため、子供たちの態度が対父親と母親で違い過ぎる時にはビシッと言うこともあるのだが、子供たちのほうが、ここまではやっても大丈夫だし、言っても母親なら許される、父親にはやめておこうというのを見極めているなと思う。
長男:おかぁ、俺、もうおかぁよりデカいんすよ。大丈夫?俺に勝てると思う?
私 :それ同じ事おとぉにも言うてみれ。
次男も、おやつが欲しいときなど、必ず私に最初に聞いてくる。拝み倒せば私が折れると踏んでいるのだ。父親だと、一言ダメと言われたらそれ以上ごねない。
寝かしつけの話に戻るが、ある時、長女が機嫌を損ねて泣いたままなかなか寝ないことがあったため、「鬼から電話」と同じような効果を狙って、静かにさせようと試みたことがあった。
私 :ゴリッキーが来るよ。泣いてる子が大好きなんだって。今、そこまで来てるかもよ、なんか泣いてる声が聞こえるって。
長女:ゴリッキーって?
私 :ゴリッとしてて、泣いてる子を食べるらしいよ。
長男:おかーや。ネーミングセンスどこに置いてきたん?
次男:あっ、やばい、そこ窓のとこにゴリッキー来てるんじゃない!?
とりあえずこうやって寝かしつけている。
4人で3枚の布団は過酷
子供の寝相の悪さを知っている人なら分かってもらえると思うが、4人で3枚の布団に寝るとそれはそれは大変だ。まず朝起きた時に、頭の向きが90度や180度回転しているし、蹴られるし、長女はまだ夜中に世界地図を作ることもあるし、朝までストレートに寝られることなんてほぼない。
子供たちはみんななぜか私がいる所に寄って来る習性もあり、3枚布団を敷いていても実質2枚で4人が寝ていることもある。朝起きて布団が1枚フリーになっているのを見ると舌打ちしてしまう。
私は夜中にスペースを求めて移動したり、布団もはがれているため直したり、床まで転がって行っている子がいればひっぱり上げたり、長女が万が一つぶされていないかと気にしたり忙しい。優雅に朝まで一人で寝てみたいものだ。
父性と母性の使い分け
大変だが、子供の寝顔をすぐそばで見れるのは良いものだと思うし、子供から求められているというのも悪くない。子供も私が同じ空間にいることで安心して寝られるようだし、ここは何というか、母性を子供たちが望んでいると思う。
父親が寝かしつけに参加することもあるが、長女など、夫が横にいても「ママがいいよ~」と早く来てくれとせがんだりする。夫は「うちにはママなんてそんなハイカラなもんはおらんが」と言いつつ、「お母さんはお兄ちゃんが寝たらすぐ姫(長女)ちゃんのところに来てくれるから待ってようね」と対応している。
今の時代に男女がどうのというのも変かもしれないが、我が家は子供たちが父性と母性は使い分けているし、子供たちもそれを親が嫌がらないということを認識して行動している。親の方は子供が求めるままに自然体で対応したらこうなったという感じだ。
私は子供と同じ部屋が良いかな
いつの間にか夫が自分の部屋を持つようになったことについては、この逆は発生しなかっただろうなと思う。まず第一に、私だと子供や夫の目を気にして別室に一人でいても落ち着かないからだ。
それに、子供たちも結局、私がいる所について来るし、それなら広いリビングにいる方が都合がよい。
夜も、子供が寝た後、夫が別の部屋にいるなら、私は気にせず時間を自由に使えたりもする。こうしてnoteを書くのも、子供が寝た後か、朝起きる前であるため、夫が同じリビングで寝ていたら気を使っただろうと思う。
noteは、書こうと思っても子供と寝てしまったら書かず、朝も自然に早起きして時間に余裕があれば書くようにしている。その成り行きのリズムが今は丁度良いと感じている。