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睡眠を巡る攻防、そしてその先にあった絶景(3)

目を覚ましてくれ

先生と面談をするまでの間に、具体的に睡眠時間に踏み込んで相談もしていた。出された課題が何時間かかる想定なのかわかれば、塾が何時間睡眠を推奨しているか推測もできたが、そういった逆算が難しかったため、こちらの理想と、塾が十分とする睡眠時間について齟齬がないか確認をしようと思った。

それくらい我が家はパンク寸前だった。睡眠時間で長男と揉めて困っていることも伝えたし、他の子は6時間睡眠でやれているようだが、長男については無理そうだということ、8時間寝れば大抵は自然と起きられることを伝えて、この範囲で無理なくやれるようにしたい、それでないと長期的に続けられないのだと伝えた。

すると先生からも、6時間睡眠は推奨しておらず、7時間は最低寝るべきと考えていると知らされた。長男の口ぶりだと先生達も6時間を推奨しているような印象だったから少し驚いた。7時間睡眠なら、朝1~1.5時間の学習となる。我が家は塾と話し合った結果、7時間睡眠を死守することにした。

しかし、長男が睡眠時間を削ろうと交渉することはこの先も毎晩のように続いたのだった。しかも、長男が親と先生との間で睡眠時間に関して板挟みになって困っているとまで言う。7時間はあくまで目安であって、やる気があるなら睡眠は削っても良いと言われていると言いだした。

こちらは睡眠時間の合意はとっているし、宿題も量ありきではなく、7時間睡眠を死守したあとに、学校に行くまでの間にできたもので完了とすることで話もついていた。

それでも長男は「俺は先生の言うことは聞くけど、親の言う事は聞かない!!」とまで言う始末で、長男がここまでストレートに言うことも珍しかった。良く言えば本気、悪く言えば入信して全てをなげうつような勢いだ。しかも起きられもしないのにどの口が言うのかと言いたかった。親と先生の認識が一致していてどうしてこうなるのか、もはや理解不能だった。

(4)につづく