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塾で本領発揮、時々撃沈(1)

長男は塾に通っている。きっかけは、学童クラブが年齢制限で利用できなくなるため、別の預け先を確保しようと思ったところから始まった。加えて、普段の読書量や知的好奇心の高さから、塾も刺激になって良いのではないかと漠然と思っていた。

塾については調べるところから入塾まで全て夫が手配してくれて、最終的に長男は個人塾に行くことになった。塾選びの際には、口コミや知人からの情報も参考にして、きめ細やかなフォローがあって親のサポートも最小限で済みそうな塾というのを割と優先度「高」にして探した。下に弟と妹がいて両親共働き、長男は既に手がかる、これまでももっと下の子たちにリソースを使わねばと考えていただけに、この点はできれば外したくなかった。

そんな希望に合った塾を探していて見つけたのが今の個人塾で、体験授業で長男が楽しめたこと、そして本人が行く気になったことで通うことにした。

体験授業の日

国語と算数の体験授業の後、講師から言われたのが、「今はまだ追いつかなければいけない位置にいるが、授業の受け方が良いので入塾可能」だった。この言葉を聞いた時、どんな風に良かったんだろう?まぁ良かった、くらいにしか思っていなかった。

今はこの言葉の重みをかなり実感している。おそらく体験授業の日、長男は興味関心を強く示し、自分の頭で考え、しっかり発言もしたのだろう。全体として食いつきが良かったに違いない。

この後も長男は、「授業の受け方だけは良い」といって、とにかく塾での授業中の姿勢を褒めてもらえることになる。逆に、その他のところでは厳しくダメ出しをされていて、「授業の受け方が良いだけにもったいない」と言われることも多々あった。今思うと、小学校では何かと問題になりがちだった長男の知的好奇心の高さは、塾では最初から歓迎されていた。

通い始めてから

実際に通ってみると想像以上に大変で、宿題の量と長男のメンタルコントロールに苦労した。しかし聞いていた通り、塾の先生の面倒見はとても良く、宿題も毎回しっかり確認してくれていて、日付とサイン、そして所々コメントもついてくる。用事で塾を休んだ時や、家族の体調不良で長男を塾に通わせられなかった期間は、塾から教科によっては板書の写メが送られてきて、長男は家にいながら板書を写させてもらっていた。宿題も写メを送付して見てもらっていた。

長男ついに音を上げる

しかし順調だったのも束の間で、数か月か半年程度通った頃、長男が塾の不満を口にするようになった。先生が厳しい、宿題が多すぎる、上のクラスになると塾に行く頻度も増えるし宿題ももっと増える、これ以上は現実的に考えて無理といったことを言うようになった。もともと学童がなくなるからどうしようか、という話で塾を検討したこともあって、長男は別に塾でなくても児童館でいいじゃないかと主張するようになった。

今まで机に向かって勉強する習慣がなく、家では好きなことを好きなように読んだり調べたりする生活だったので、いきなり厳しい塾に入ってペースも狂って大変だとは思ったが、さすがに辞めるという決断をするには早すぎると思い、当初あまり関与する予定ではなかった母である私がようやく重たい腰を上げることになった。

まずは時間管理に問題を抱えていそうだったので、一週間の予定表で何時ごろにどれくらい時間が取れそうだから、どこで何を済ますと良いかなど、時間のやりくりを見える化してみた。少しは楽になったようで、宿題のパターンがある程度同じ時は、もう書かなくても大丈夫ということで予定表の作成自体も不要になった。

しかし問題はここからだった。

(2)につづく