「ブランド塾」に入って失敗するパターン
精神科医の和田秀樹氏が、「中学受験の塾を選ぶ際、親が知名度やブランドで塾を選んでしまう」ことが招く失敗について指摘していたコラムがありました。
和田氏については、以前当ブログで紹介したことがあります。
(以前の記事「東大卒の親の子が東大に合格する理由」は下記ご参照)
https://note.com/gifted_mimosa213/n/n8d691739e237
灘中・高、東大医学部を出た精神科医の方です。
コラムの中で、和田氏は、ブランド塾の代表例として、中学受験のサピックスと東大受験の鉄緑会を挙げていました。
我が家の息子が中学受験したときもサピックスでした…。
和田氏は、受験勉強法で一番大事なポイントは、「志望校の入試問題を分析し、それに対してもっとも効率のよい勉強をすること」だといいます。最初から志望校が決まっていれば、の話ですが…。
新小4で勉強をスタートするときに決まってない人も多いかもしれません。
我が家も、最初から決めていたわけではありませんでした。
子どもが小3の頃、中学受験もあるかもしれないなと思ったときに一番最初にやったことを思い出しました。
それは、近くの本屋に行って、中学受験コーナーにある私立中の過去問を見たことでした。
最難関と言われる学校の過去問を一通り見てみました。
これはヤバい…。
大学入試に出てもおかしくない…。
知識だけでは解けないような、一筋縄ではいかない問題がずらりと並んでいました。
和田氏は、知名度やブランドで塾を選んでしまう親は、「よその塾のほうがいいよ」「ほかの選択肢もあるよ」という情報を集めずに、「ブランド塾」の中でどうするかという情報を集めてしまうといいます。
情報があるように見えて、実は情報が遮断され、塾のカリキュラムが正しいと信じ、大量の宿題を課して子どもを苦しめるケースがあるといいます。
これまで何度かブログに書いていますが、確かに、サピックスでは、上位層向けのフルスペックの教材をワンセットで提供しており、それ以外の選択肢がありません。
和田氏は、「大は小を兼ねる」型の塾、と表現していますが、言い得て妙だと思いました。
親は「この塾で頑張れば、そこそこの学校にいける」と考え、塾の大量の宿題に追われ、成績が伸びず苦しんでいる子どもに対し、「せっかくこの塾に通っているのに、うちの子は出来が悪い」と言うのが最悪のパターン。
こうなると、子どもは「自分は頭が悪い」と思いながら通い続け、「第1志望ではない学校」に行くことになりかねず、「自分は何をやってもこんなもの」という劣等感が染みつき、また「勉強法の工夫」をするチャンスもないまま、「言いなりの勉強」から脱せなくなるリスクがあるといいます。
そんな勉強はやっていて面白いわけがありません。
勉強は自分なりのやり方を工夫して自身で身に付けるべきという考え方には激しく同意です。
子どもの性格、能力、興味が向かう方向によって勉強スタイルは違うはずです。
以前ブログで書きましたが、復習中心の勉強法は、どうしても受け身的で流れ作業的になりがちです。
https://note.com/gifted_mimosa213/n/n946243144202
正しい解法を習得することが勉強だと思ってしまうのは本当に危険だと思います。
一見効率的に見えますが、応用がきかないです。
例えば、分数の割り算は、分母と分子をひっくりかえして掛けることや、三角形の面積は、底辺かける高さ割る2で計算する、という解法を習いますが、重要なのは、何故そうなるかという根本原理を理解することです。
理解できているかどうかは、子どもに聞いてみるとわかります。
主体的な学習スタイルが身に付いてくると、「やり方次第でこれからもなんでもできる」というアクティブな生き方になるといいます。
勉強に限らず、仕事を含め何事にも通じる考え方のように思いました。
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