けるねるね (息子の中学受験に伴走し、2022開成&筑駒合格に立ち会う)

受験生の親として3年間中学受験に関わりました。本人は、小4からSAPIX通塾、2022…

けるねるね (息子の中学受験に伴走し、2022開成&筑駒合格に立ち会う)

受験生の親として3年間中学受験に関わりました。本人は、小4からSAPIX通塾、2022年2月 開成&筑駒に合格しました。 中学受験や勉強に関することを中心に様々な情報を発信しています。

最近の記事

  • 固定された記事

開成&筑駒合格のリアル

<はじめに> ここで書こうとしたことは、一生懸命頑張って結果が出てよかったという話ではありません。親子で中学受験に臨み、小4で受験勉強を始め、小6の2022年2月に開成&筑駒合格に至る、3年越しの真剣勝負の記録です。 この道のりは決して平たんではなく、とても長いものでした。終わってみるとあっという間に過ぎた時間のようにも思います。その一方、たどってきた道をふり返ると、富士山の裾野に広がる樹海の中を必死にかき分けながら進んできたイメージが思い起こされます。ああ、あそこにものす

¥4,500
    • 148953/298767の約分

        いきなりですが、算数の問題。 ある大学の入試問題で出た問題です。 中学入試ではありません。 でも難しい公式や方程式は要らないので、小学生でも挑戦できます。 分母も分子も6けたずつある分数なんて、普通に生活していて遭遇しない世界。 ただの数字の羅列にしかみえません。 「ナニコレ?」という感じだと思います。 分数の約分問題は、中学受験でも出ることがあります。 例えば、2019年の早稲田中入試で出たのが次の問題。 どうでしょうか? 最初の問題は、上の問題の

      • 子どもが中学受験するときに覚悟しておいた方が良いこと

        子どもの受験に伴走した経験から、親として予め考えておいたほうがいいと思うことについて書きたいと思います。 1. お金 これはいろいろなところで語られていると思います。 何といっても塾代、塾に通うのに必要なお金がかかります! 小4から小5、小6と学年が進むたびに雪ダルマ式に増えていきました。 ざっと3年間で200~300万円くらい? 個別や家庭教師を付ければもっとずっとかかると思います。 あと受験料(1校2~3万円?出願する分必要)と入学金(学校による)。 入学

        • 中学受験との出会い

          我が家では、子どもが小3の冬に、中学受験の道をスタートしました。 別に子どもが塾に行きたいと言ったわけではありませんでした。 完全に親が行かせた形でした。 むろん強制ではありませんが。 「何だか面白そうなことをやっているよ」と。 本人は中学受験とはいったい何なのか、よくわかっていなかったはずですが、「やってみようかな」というレベル。 親の方は、それまで中学受験というものがあることは知っていましたが、意識していませんでした。 我が家のある地域は中学受験が珍しくあり

          不合格にならないこと

          受験生の保護者にとって、「不合格者に関する情報」は非常に重要な判断材料となるはずですが、こうした情報に触れる機会は非常に少ないです。 不合格となった受験生や親が、その情報を自ら発信することも極めて少ない。 普通、「合格するにはどうしたらよいか」を考えると思います。 「不合格にならないようにするにはどうしたらよいか」を考える親は少ないのではないでしょうか? 子どもの受験に伴走していたときもそうでした。 不合格体験に接するのは辛いし、なるべく近づきたくない。 マイナス

          解法暗記では解けない難関中の問題

          中学受験算数では、ナントカ算というのが山ほど出てきます。 その解法一つ一つを身に付けていくことになります。 御三家など入試が難しい学校では、単に特殊算の解法を知っていても解けない問題を出してきます。 本当に意地が悪いです。 例えば、過不足算とか差集め算というものがあります。 その典型問題は次のようなもの。 配る個数の「差」、5-3=2 に着目し、 過不足合計、ここでは20コの余りと4コの不足、つまり、トータルで24コの過不足を割ることで、 24÷2=12(人) と

          中学受験における段取り

          子どもの中学受験に伴走したことから思うのは、日々の勉強を進める上で、予め立てた計画にもとづいて時間管理をして進めることの大切さです。 簡単なことだと思われるかもしれません。 塾の宿題(課題)は決まっていて、それを次の授業までに一通りこなせばいいわけですから。 実際のところ、その繰り返しになります。 でも、これがそう簡単じゃない…。 「思った通りに進まない」「そもそもやろうとしない」ということもあるし、「形だけやっているが、身に付いていない」ということもありました。

          仕事算の問題について考えてみました

          中学受験算数の文章題の名物「特殊算」のひとつに仕事算があります。 個人的に結構好きなタイプで、例えば、「ある仕事をAさん一人でやると3時間、Bさん一人や出ると2時間かかる。AさんとBさん二人でやると何時間かかるか。」というような問題です。 2人でやれば2時間よりもずっと早く終わるはずです。 <例題> ある仕事をAさんがやると72分、Bさんがやると87分かかる。 Aさんが48分やった後、残りをBさんが1人でやると、全ての仕事を終えるのに何分かかるか。 解法をあてはめると

          中受算数の文章題の「読解」

          中学受験算数の文章題では、読解力が必要になります。 設問の文章の中の1語1語を丁寧と読んで、何が聞かれているかを理解する。 もちろんそれだけでは解けません。 情報を整理して、与えられた条件のもとで、どうやったら答えにたどり着けるかを考える。 いかに簡単な問題(条件)に還元できるかがカギになると思います。 複雑な問題も、分解して整理していくことで基本的なものの組み合わせとして考えることができます。 例えば、実際の難関中の入試問題から(下の問題)。 まず、全体の生徒

          ちょっと考えさせられる速さの問題

            中学入試算数では速さの問題が頻出です。 例えば、次の問題。 何だ、簡単! 平均だから「足して2で割ればいい」と思ってしまうとハマります。 なぜ時速50kmにならないのか? 受験生がいたら、その理由を聞いてみればどれくらい「速さ」を深く理解しているかがわかると思います。 A地点とB地点の距離がわからないので、所要時間を計算しにくく、慣れていないと「?」になります。 「そんなの当たり前」という場合は、次の問題! 今度は、AB間の距離も飛行機の速度も風速もあり

          中受親のイライラ

          子どもの中学受験に伴走していると、思うように子どもが行動しないと感じることが多々ありました。 不安とストレスからくるイライラもあったと思います。 受験するのは子どもですが、親が強いストレスを感じていたのは、親の「期待」や「こうしなくてはならない」「こうあらねばならない」ということがあったように感じます。 それは親が設定した「基準」であり、それに合致していないことが不安と不満につながっていたと思います。 問題は、中学受験に直接関わっていた当時は状況を客観的かつ冷静に考え

          他人の点数が気になる心理

          子どもの受験に伴走していたときに感じたことについて書きたいと思います。 子どもは、塾のテストや模試の点数に強いこだわりを持っていました。 点数が高いと喜び、悪い点だとうなだれ、機嫌を損ねました。 大人の目からすると、塾の成績は、志望校の合否に関係するものではなく、塾での順位を上げることが塾に通う目的ではないのですから、点数よりも、理解が不十分だったところをしっかり見極めて修正し、自分のものにしていくほうがよっぽど大事。 子どもに何度も説明しましたが、ほとんど聞いてくれ

          数に強い人は一瞬で解ける?

          ちょっと面白い問題を見かけましたので取り上げてみたいと思います。 次の計算問題、 数に強い人ならば、一瞬で解けるのだという。 ひらめきませんね…。 そのまま、ふつうに計算すればいいのでは? 正攻法とは、分数の足し算をすること。 分数の足し算は、分母を共通化=通分しないといけないので、計算が面倒です。 でもコツコツやれば必ず答えが出ます。 慣れればそんなに時間はかからないです。 一方、算数の問題は、「解き方が一通りではない」ところがあります。 別のアプローチ

          中学入試に出る循環小数の問題

          中学入試問題を見ていて、「0.336666… を分数で表せ」という問題がありました。 途中から6が繰り返される小数になっています。 循環小数は、規則性ともからめやすいので、中学入試でときどき出てきます。 例えば、1/7は、0.142857142857… と続き、「142857」というセットが繰り返されます。 循環小数は、同じ数字を繰り返すパターンが基本。 一個の数字を繰り返すのは、 例えば、0.1111… であれば、1/9であることを使います。 この問題では、小

          手強い中学入試の計算問題

            今年2024年に出題された中学入試問題、算数の計算問題を取り上げてみたいと思います。 この問題を見て少し戸惑いました。 式の途中の▢が2つあるパターンは割とよくありますが、3つというのはあまりなかったからです。 計算問題ですが、▢が複数あるので、式の通りに計算していくわけにはいきません。 かといって、やみくもに当てはめていって答えを出せるものでもない。 一見、計算問題の形をしていますが、実のところ思考力問題のようにみえます。 「整数の組み合わせを1つ」となっ

          中学受験算数は特殊すぎて意味がない?

          中学入試で出題される算数の問題があまりに「特殊」で「独特」なので、中学以降で学ぶ数学ともつながらず、意味がないといわれることがあります。 中学受験の弊害、という人もいます。 最初から数学の方程式を使えばすむのに、わざわざ中学以降では「使わない」ようなものを何年も時間をかけて一生懸命やることにどれほどの意味があるのか、という疑問。 例えばその典型例として挙げられるのが「ツルカメ算」。 便利な方程式を使わずに、「数学」にはあまり関係がない「特殊な解き方」ばかりやっても意味