中学受験の合否は算数で決まる?
首都圏の中学受験では、国算理社4科目が入試の標準セットです。
(関西では、灘など社会除いた3科目入試も結構あります)
この中で最も重要な科目は何かと聞かれれば、やっぱり算数。
子どもの受験に3年間伴走した経験上、最も点差が付きやすい科目だと思うからです。
出来不出来の差がくっきり出ます。
算数は積み上げで、修得に最も時間がかかる科目でもあります。
これがやっかいなところ。
では、算数で合否が決まるのかといえば、この点については少し違う意見です。
算数は、志望校の難易度により、入試問題のレベルがある程度決まってくる面があります。
男子校で言えば、灘、筑駒、御三家あたりの算数は別格。
それぞれ出題範囲の特徴があるし、この中での差も大きい…。
算数の力が受験校のレベルに見合っていないと、これらの入試では算数で全く点数がとることができません。
算数の力である程度受験できる学校群が決まってきてしまうのが実情です。
同じ学校を受ける子どもについては、突き抜けた力をもっている「鉄板層」を除き、多少の差はあると思いますが、算数の実力は伯仲と推測します。
ここで「鉄板層」とは、大手塾の不動のトップ層のイメージですが、とりあえず横においておきます。
合格ライン(模試の合格可能性50%レベル)前後ではほぼ実力差はない状態にあると思います。
灘や開成、筑駒といった学校を受ける子は、ほぼ全員、算数が得意中の得意である子ばかり。
ここで合否の鍵を握るのは、算数以外の国語と理科と社会ということになります。
理社については修得すべき内容はある程度決まっているので、同じ学校を受ける子どもの間では極端な差は生じにくいと思います。
理社で深い思考力を問うてきたり、記述問題を出す学校もありますが、大抵平均点が低くなるので、差が付きにくくなります。
そうなると受験校の合否に直結するのは国語になると考えます。
国語力の勝負といってもいいかもしれません。
我が子は国語が苦手意識をもっていて、とても苦労していました。
短期間に対策して力をつけるのが難しいのが実感です。
そもそも中学入試は基本的に全て日本語で行われるテストですので、国語力は、全ての科目に必要な基礎です。
算数は確かに重要ですが、算数の力で決まってくるのは受験校のレベルであって、その合否を決定づけるのは国語だと思います。
国語には勉強法がないのか?
全くそんなことはなく、むしろ勉強すればその分だけ伸びる科目だと考えます。
国語が得意な子が、「国語の勉強なんてしたことがない」ということを聞いたことがあります。
隠れて勉強していたのかもしれませんが、 何も勉強しなくてもある程度点がとれてしまうところが算数と異なります。
でも、記述式の問題なんかは、練習するほど上達します。
我が子は算数は得意でしたが、国語が苦手で、通っていた塾(SAPIX)のレベルが高すぎて(子どものレベルが低すぎて)合いませんでした。
仕方なく、親がフォローせざるを得ませんでした。
中学受験国語に関する本を買い込んで研究したりしました…。
今から考えれば、何という「親バカ」だったことか!
中学受験国語との格闘については次回に続けたいと思います。