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 吉祥寺を中心に都内に展開する進学塾VAMOS代表の富永雄輔氏が言っていた「子どもの算数力を伸ばすコツ」について取り上げたいと思います。
 
VAMOSは、入塾テストがなく先着順で入塾できますが、多くの難関校への合格実績があることで有名。
 
富永氏が強調していたのが、分数の約分
 
10/35=2/7、というように、分数の分母と分子とを共通の「約数」で割り、簡単な形の分数に直していくもの。
 
普通の大人にとっては、
 
「だから何? それがわかると何かいいことがあるの?」
 
という感じかもしれません。
 
中学受験では、分数の問題や分数を使う問題が本当に多く出ますし、答えが分数になるとき、これ以上約分できない簡単な分数の形で答えないと減点されたり、最悪バツになることもあります。
 
分数の約分はあらゆる場面で出てくると言っていいと思います。
 
以下、富永氏の意見をまとめます。
 

・約分が得意な子は、例えば、「225」という数字を見て、「15×15」だけでなく「5×5×3×3」という発想が瞬時にできる。
・約分は、さまざまな数の問題を速く解くために非常に重要で、手を抜かず徹底して身につけるのがコツ。
 例えば、 80/120  という分数。
 すぐに2/3とわかる子がいる一方、まず2で割って40/60、もう一度2で割って20/30として、そこで初めて10で割ることに気付く子もいる。
・VAMOSでは、65/91というのを見て、ほとんどの子が瞬時に「5/7」と答えられる。
普段から掛け算や割り算の反復学習を重ねることで、いろいろな数字の倍数を自然と覚え、91も65も13の倍数とすぐにわかる。このスピードと正確性は、算数だけでなく、理科の問題を解くときにも大きな武器になる。
・約分に強い子にするために、百ます計算なども活用しながら、家庭で掛け算と割り算の反復学習をするのが有効。
かけ算は9の段までではなく、20の段までできるようにしておくといい。


 <コメント>
 
約分するということは、分子・分母に共通する約数が何かを考える、つまり公約数を求めることと同じです。
 
公約数がわかるには、素因数分解(ある数を素数の積で表す)ができたり、それぞれの数字が何の倍数かすぐわかると速いです。

いちいち考えなくても、パッと出てくるのが理想です。
 
中学受験を考えた場合、かけ算は20×20まで覚えておくのは確かにおススメ!
 
早稲田中の入試で、「5080/5207という分数を約分せよ」という問題が出たことがありました。
 
この問題も、約分の計算問題というよりは、5080と5207の公約数をどうやって求めるのが速いですか? と聞いているようなものです。
 
気づくと一瞬ですが、気が付かないと、手が止まってしてしまうかもしれません。

 
中高一貫校に通う息子によれば、20×20まのでかけ算に加え、平方数は99×99までは知ってて損はない(覚えなくても簡単に出す方法がある)そうです…。
 


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