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ブッダ・心のことば ウダーナ第1章9 バラモン僧たちの経  わかりやすい版

1 菩提の章
1.9 バラモン僧たちの経(9)

  こんなところで水浴びしても
  こころは、きれいにならない
  真理がそこにあり身についているなら
  そのひとは本当にかしこいひととなる
 
 あるとき、お釈迦様はガヤーに住んでいた。
 ガヤーシーサの大岩で、大勢のバラモン僧が寒い冬の夜、雪の降るガヤー川に、
「おお、清らかになれ」「おお、清らかになれ」と、
身を清めるために川に入ったり、水をかぶったり、祭火を焚いたりしていた。
 
     ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 解 説
 迷信に基づく修行も無意味で、どんなに川で身を清めても、火を焚いても悟りには関係ないという教え。
 清らかになれとは、悟れるようになれと同じ意味。
 自分がない人は、自分も他人もありません、そこにあるのは、自然法則の中にある「行為」の連続だけです、せっかくの「行為」も迷信に邪魔されてはなんにもなりませんね。

ウダーナとは
 ウダーナはパーリ経典・クッダカ・ニカーヤ(小部)に収録されている経典です。
 太字の詩文については、お釈迦様のことばのままを、もっとも伝えている経典と言われています、誰に教えるためでなく、お釈迦様が『心のまま』に口にしたことばを集めた経典です。
 詩文に続き後の人々が、いつ、どこでや編集当時の教えを付け加えたエピソードなどが散文で記されています。

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