菅谷良明

仏教やインド思想を書いていきます

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ブッダ・心のことば ウダーナ第3章7 インドラ神の布施の経  わかりやすい版

3 ナンダの章 3.7 インドラ神の布施の経(27)   托鉢だけで生活する   自立して清らかに生きている   神々も尊敬のまなざしを向ける悟りひととは、   穏やかで欲がなく、つねにきづきがある    あるとき、お釈迦様は、ラージャガハに住んでおられた。  ヴェール林のカランダカ・ニヴァーパで、マハーカッサパはピッパリ窟に住んでおられた。七日のあいだ、瞑想姿で坐っていたのです。七日が過ぎ心の統一から覚めたマハーカッサパは、こう思い立ったのです。 「ラージャガハに托鉢に

    • ブッダ・心のことば ウダーナ第3章6 ピリンダヴァッチャの経  わかりやすい版

      3 ナンダの章 3.6 ピリンダヴァッチャの経(26)     うそいつわりなく見下す心なく   貪りなく自分のものなく欲なく   怒りをこえて悟りに達している   それこそ悟りひとという    あるとき、お釈迦様は、ラージャガハ(王舎城)に住んでおられた。  ヴェール林のカランダカ・ニヴァーパ(竹林精舎)で、ピリンダヴァッチャが弟子たちのことを「おまえたち」という言葉で呼びかけた。  弟子たちは、お釈迦様に、こう申し上げた。 「尊き方よ、ピリンダヴァッチャが私達のことを、

      • ブッダ・心のことば ウダーナ第3章5 マハーモッガッラーナの経  わかりやすい版

        3 ナンダの章 3.5 マハーモッガッラーナの経(25)    呼吸などの身体の動きに集中する    五感や心のデータ入力を止めていれば    常にサマーディ(高度な瞑想)にある    これが出来るひとを悟りひとという    あるとき、お釈迦様は、マハーモッガッラーナが、遠く離れていないところに瞑想姿で、  身体を真っすぐに立てて、心の集中点を眼前にすえてデータに支配されずに坐っているのをご覧になった。       ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

        • ブッダ・心のことば ウダーナ第3章4 サーリプッタの経  わかりやすい版

          3 ナンダの章 3.4 サーリプッタの経(24)   悟りひとは岩山のように動かない   根が張りしっかり安定し   捏造された情報に振り回されず   動かざること山のごとし    あるとき、お釈迦様は、サーヴァッティーに住んでおられた。  ジェータ林のアナータピンディカ長者の聖園にて、お釈迦様は、サーリプッタが、遠く離れていないところに瞑想姿で、身体を真っすぐに立てて、心の集中点を眼前にすえて情報に支配されずに坐っているのをご覧になった。       ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

        • ブッダ・心のことば ウダーナ第3章7 インドラ神の布施の経  わかりやすい版

        • ブッダ・心のことば ウダーナ第3章6 ピリンダヴァッチャの経  わかりやすい版

        • ブッダ・心のことば ウダーナ第3章5 マハーモッガッラーナの経  わかりやすい版

        • ブッダ・心のことば ウダーナ第3章4 サーリプッタの経  わかりやすい版

          お釈迦様の真の戦争の終わらせ方    

           アメリカ大統領選挙の投票が終わりウクライナ・イスラエルの戦争がこれから議題になっていきます。  いまですからブッダの真の戦争の終わらせ方を取り上げます。紛争と論争を戦争にかえてみればそのままの教えです。  すでにブッダ・心のことば ウダーナ第1章1~10 (完全版)で取り上げていますが、戦争がなくなるまで何度でも紹介します。 Suttanipātapāḷi スッタニパーター  4.11 Kalahavivādasutta 4八なるものの章 11争 闘 862〔対話者が尋

          お釈迦様の真の戦争の終わらせ方    

          ブッダ・心のことば ウダーナ第3章3 ヤソージャの経  わかりやすい版

          3 ナンダの章 3.3 ヤソージャの経(23)     欲という荊(いばら)を乗り越え   追い出され悪く言われても   けしてブレないで誉め言葉にも   お叱りにも動じないのが、わが弟子である  あるとき、お釈迦様は、サーヴァッティーに住んでおられた。  ジェータ林のアナータピンディカ長者の聖園で、ヤソージャと五百ほどの弟子たちが、お釈迦様と、お会いするためにサーヴァッティーに到着したのです。  出会いを喜び合い、やたらと、でかい声をあげ、大きな音をたてるのでした。  

          ブッダ・心のことば ウダーナ第3章3 ヤソージャの経  わかりやすい版

          ブッダ・心のことば ウダーナ第3章2 ナンダの経  わかりやすい版

          3 ナンダの章 3.2 ナンダの経(22)   汚れた人生を乗り越えた   欲という荊(いばら)をこわし   捏造という愚かさをなくし   かん違いをなくした人が悟りひと    あるとき、お釈迦様は、サーヴァッティーに住んでおられた。  ジェータ林のアナータピンディカ長者の聖園で、ある弟子が、お釈迦さまに 「尊き方よ、ナンダが、『わたしは、修行が楽しくなく、戒を捨てて還俗します』と話しています。」  お釈迦様は、ナンダを呼び、確かめたのです ナンダは、「尊き方よ、そのとお

          ブッダ・心のことば ウダーナ第3章2 ナンダの経  わかりやすい版

          ブッダ・心のことば ウダーナ第3章1 カルマから生じるものの経  わかりやすい版

          3 ナンダの章 3.1 カルマから生じるものの経(21)       カルマを捨てたあなたは   前世のしがらみも修行して振るい落した   自分をなくして心も揺らがない   悟りひとは自立している    あるとき、お釈迦様は、サーヴァッティー(舎衛城)に住んでおられた。  ジェータ林のアナータピンディカ長者の聖園(祇園精舎)で、弟子が、お釈迦様から遠く離れていないところで瞑想姿を組んで身体を真っすぐに立てて前世の業から生じる強く、辛い苦痛を耐えながら、気づきと正しく知ること

          ブッダ・心のことば ウダーナ第3章1 カルマから生じるものの経  わかりやすい版

          ブッダ・心のことば ウダーナ第2章1~10 (完全版)

                       2 ムチャリンダの章2.1 ムチャリンダの経(11) このように、わたしは聞きました。  ある時、お釈迦様はウルヴェーラーに住んでおられた。 ネーランジャラー川の岸辺のムチャリンダ樹の根元で、悟りをえてすぐのころお釈迦様は、七日のあいだ、瞑想姿で坐ったまま、解脱の安楽を楽しんでおられた。 巨大な雨雲が現われ七日のあいだ雨となり、冷たい風の荒れた日々となった。  龍(ナーガ)王のムチャリンダは自らの住まいから出て、お釈迦様の身体を七重の蜷局(とぐろ)

          ブッダ・心のことば ウダーナ第2章1~10 (完全版)

          ブッダ・心のことば ウダーナ第2章10 バッディヤの経  わかりやすい版

          2 ムチャリンダの章 2.10 バッディヤの経(20)      自分のこころに自分がいなければ   こうである、こうでない、ということはこえる   そんなひとは恐れもなくなり   悟りの世界に住んでいる    あるとき、お釈迦様は、アヌピヤーに住んでおられた。  郊外のマンゴーの果樹園で、バッディヤは、林でも、木の根元でも、「ああ、楽しい「ああ、もう楽しい」と、唱えた。  大勢の弟子は、バッディヤが、「ああ、楽しい」「ああ、もう楽しい」と、唱えているのを耳にしてこう思った

          ブッダ・心のことば ウダーナ第2章10 バッディヤの経  わかりやすい版

          ブッダ・心のことば ウダーナ第2章9 ヴィサーカーの経  わかりやすい版

          2 ムチャリンダの章 2.9 ヴィサーカーの経      世のなかのしがらみに、とらわれるのは苦となる   世のなかのしがらみに、とらわれないのは楽となる   世のなかのしくみは、けっこう理不尽なこともある   世のなかのしがらみに、とらわれないのは、なかなか難しい    あるとき、お釈迦さまは、サーヴァッティーに住んでおられた。  東の聖園にあるミガーラ・マートゥの高楼で、コーサラ国のパセーナディ王が、ヴィサーカーの願いに、応じてくれなかった。  朝早くから、ヴィサーカーに

          ブッダ・心のことば ウダーナ第2章9 ヴィサーカーの経  わかりやすい版

          ブッダ・心のことば ウダーナ第2章8 スッパヴァーサーの経  わかりやすい版

          2 ムチャリンダの章 2.8 スッパヴァーサーの経(18)      一般人には快適、嬉しい、楽しいと感じることでも   悟りひとには不快、嬉しくない、苦しいと感じる   一般人と悟りひとでは   ものの見方が、さかさまになる    あるとき、お釈迦様は、クンディカーに住んでおられた。  クンダダーナ林で、スッパヴァーサーが七年も、お腹に子供がいた、お産は七日かかり、苦痛におそわれたが、三つのことを考えて耐えていた。 「お釈迦様は悟られ、苦しみを捨てる教えを説き示すお方」

          ブッダ・心のことば ウダーナ第2章8 スッパヴァーサーの経  わかりやすい版

          ブッダ・心のことば ウダーナ第2章7 独り子の経  わかりやすい版

          2 ムチャリンダの章 2.7 独り子の経(17)       可愛ものに夢中になるのは欲にだまされている   病と老いと死は自動的についてくるのに   可愛いこどもの病と老いで悩む   可愛いこどもも死んでいくことに変わりはない     昼も夜も修行し   可愛いこどももやがていなくなると悟れば   だまそうとする欲を見破り   死の苦しみさえも乗り越える    あるとき、お釈迦様は、サーヴァッティーに住んでおられた。  大勢の在俗の信者が、黒い服装で、朝早くからやってきた

          ブッダ・心のことば ウダーナ第2章7 独り子の経  わかりやすい版

          ブッダ・心のことば ウダーナ第2章6 妊婦の経  わかりやすい版

          2 ムチャリンダの章 2.6 妊婦の経(16)      命には本当はお金も名声もないと知っているひとは   お金も名声もないことは楽に感じる   自分のお金や名声があると錯覚している人の苦を見よ   そんな人はしがらみで、どうにもならない    あるとき、お釈迦様は、サーヴァッティーに住んでおられた。  ジェータ林のアナータピンディカ長者の聖園に、臨月のバラモン僧は、夫のバラモン僧に。 「あなた、油を持ってきてくださいな、お産をするから」  そのバラモン僧は女性バラモン僧に

          ブッダ・心のことば ウダーナ第2章6 妊婦の経  わかりやすい版

          ブッダ・心のことば ウダーナ第2章5 在俗の信者の経  わかりやすい版

          2 ムチャリンダの章 2.5 在俗の信者の経(15)      世のなかの人はしがらみで、どうにもならない   お金や名声があると悩み苦しも抱えている   あるがままを、よく学び見つめているひとは   自分のお金や名声から楽しみは感じない    あるとき、お釈迦様は、サーヴァッティーに住んでおられた。  ジェータ林のアナータピンディカ長者の聖園にて、イッチャーナンガラ村の在俗の信者が訪ねて来なのです。  在俗の信者は、サーヴァッティーは、その用事を済ませて、お釈迦様にご挨拶(

          ブッダ・心のことば ウダーナ第2章5 在俗の信者の経  わかりやすい版

          ブッダ・心のことば ウダーナ第2章4 尊敬の経  わかりやすい版

          2 ムチャリンダの章 2.4 尊敬の経(14)      楽しいことも苦しいことも、ひとは経験する   楽苦の感じ方なんて、よく考えれば、あてにはならない   情報を操作して美味しい食べ物でも、食べ残しはゴミに感じる   食べたいという欲が楽・苦を情報操作していると解るのが修行    あるとき、お釈迦様はサーヴァッティーに住んでおられた。  ジェータ林のアナータピンディカ長者の聖園で、  お釈迦様や弟子衆は人々から尊敬され、衣料や飲物食物や寝具や薬を受けていた。  一方、イン

          ブッダ・心のことば ウダーナ第2章4 尊敬の経  わかりやすい版