簡単暗示会話術!言葉で相手に影響を与える方法!
私達人間は、言わずもがな日常的にコミュニケーションを行っています。
したがって、影響を受けるのもコミュニケーションがほとんどであると言えるでしょう。
特に、私の様なカウンセラー、そして、教師などは、相手の成長を促す為のコミュニケーションを必要としています。
この様に、相手に影響を与える手段の一つが暗示です。
今回は、暗示を用いて、効果的に相手に変化、影響を与える為の方法を解説していきます。
暗示とは??
暗示を用いたコミュニケーションを理解する為には、そもそも暗示とはなにか、という点を理解しなくてはいけません。
暗示とは、端的に述べると「相手に影響を与える物」です。
それは、言葉かもしれないし、あるいは、声のトーンや身体の仕草かもしれません。
とにかく、相手に影響を与えるもの全てが暗示だと言う事を前提に今回は解説するつもりです。
暗示と聴くと、多くの方は催眠術をイメージするかもしれません。
「あなたの手は開かなくなります!」と言えば、相手の手は開かなくなるでしょう。
確かに、これが暗示をイメージするうえでは簡単な例かもしれません。
「あなたの手は開かなくなります!」という暗示を用いて、相手に影響を与えた結果、相手は手が開かなくなるのです。
しかし、催眠術の様に、特別な方法を用いていない時でも、知らず知らずのうちに相手に暗示を与えている事があります。
例えば、心無い親は、自身の子供に、繰り返し「あなたはダメな子ね」と告げるかもしれません。
この言葉をきっかけに、その子供は、自信を失くし、あらゆる事に挑戦しようという気持ちを奪われます。
つまりこれは、心無いマイナスの暗示を相手に与えていることになるのです。
ですから、暗示は特殊なことではなく、知らず知らずのうちに、普段から与えている物なのだと理解しなければなりません。
言い換えると、どんな言葉や仕草でも暗示となり得る為、日頃から自身の言動や行動には注意を払う必要があるということなのです。
暗示がかかりやすい条件
どんな仕草や行動でも暗示になり得るとはいえ、やはり暗示が影響しやすい条件はあります。
催眠療法や催眠術は、この様に、相手が暗示の影響を受けやすい状態にしてから、効果的な暗示を与えていきます。
催眠術で主流なのは、「あなたはだんだん眠くなる」というものです。
端的に述べると、この様な方法で、相手を暗示にかかりやすい状態にし、暗示を与えます。
この過程をトランス誘導といいます。
そして、暗示がかかりやすい状態をトランス状態や催眠状態と呼びます。
催眠療法や催眠術の重点はここにおかれます。
つまり、トランス状態にさえ導くことが出来れば、暗示は非常にシンプルなもので構いません。
むしろ、シンプルである方が、相手に影響を与えやすいのです。
トランス状態の定義は幅広く、人によって定義が曖昧な部分もあります。
ここでは、「相手が言葉(暗示)を受け入れる準備が出来ている状態」と定義していきます。
トランス状態と表現すると、それは催眠療法や催眠術という、一定の枠組みの中で起こる事だと思うかもしれません。
しかし、私達人間は、日常的にこのトランス状態になっています。
例えば、何かに集中している時。
映画やテレビに没頭している時はトランス状態になっています。
何かに集中しすぎて、周りに声をかけられていることに気が付かなかったという経験をお持ちの方もいるかもしれません。
その様な時は、一種のトランス状態にあるのです。
テレビ番組の合間にCMが差し込まられるのは、偶然でしょうか。
少し話が逸れましたが、あなたが言葉で相手に影響を与えたい場合、つまり、暗示を与えたい場合には、相手をトランス状態に導く必要があります。
大丈夫です。
難しいことではありません。
そして、簡単な方法を次に説明していくつもりです。
ボソボソ喋るトランス誘導
先程、トランス誘導とは、「言葉(暗示)を受け入れる準備が出来ている状態」と定義しました。
この定義に沿って考えれば、トランス状態とは非常にシンプルである事がわかります。
つまり、相手がこちらの話をなんとしても聴こうとする様に仕向ける事が、一つの方法になるのです。
先に申し上げておくと、トランス誘導の方法はいくつもあります。
自然な会話の中で行う事もできるので、今回はその中でも非常にシンプルな方法を解説します。
話を戻します。
相手がこちらの話を聴こうと躍起になる時はどんな時でしょう。
それは、こちらの話が聞き取れなかった時です。
この様な状態の時、私達は、「なんて言ったのだろう?」ともやもやし、もう一度言うように相手に依頼をします。
つまり、「次は聞き逃さないぞ!」と非常に集中して聴くのです。
そのタイミングで暗示を差し込むことで、相手は無条件にこちらの暗示を受け入れるでしょう。
ですから、相手をトランス誘導したい場合、あえて、相手が聞き取れない様にボソボソ話してみましょう。
あるいは、不明瞭な発音で話して見るのも良いでしょう。
すると相手は、「え⁉︎」と聞き返す為、すかさずそこに暗示を差し込みます。
この時、相手はこちらの言葉を聞き逃さない様に準備してた訳ですから、暗示を受け取らない訳にはいかないのです。
少なくとも練習が必要なトランス誘導の中で、この方法は非常にシンプルで、簡単な方法だと言えるかもしれません。
混乱法
二つ目の方法は、少し練習が必要です。
人は、混乱している時、状況を理解しようと、あらゆる情報をキャッチしようとします。
つまり、トランス状態になると言うことです。
例えば、あなたが道を歩いていると、すごく大きな爆発音が聞こえたとします。
あなたは「一体なんだ⁉︎」と周りをキョロキョロし、情報を得ようと行動するでしょう。
そんな矢先に、どこかで誰かが「爆弾だ!」と述べた瞬間、あなたは自分を守る為の行動を瞬時に取るでしょう。
その発言に正当性があるかどうかを吟味せず、その言葉に影響を受けて行動するのです。
これがトランス状態に暗示を与えられるという事です。
そして、混乱は、トランス状態と言える証拠でもあるわけです。
つまり、意図的に相手を混乱させる事ができれば、あなたに暗示を差し込むチャンスが到来するわけです。
催眠療法の世界では、この様な方法を「混乱法」と言います。
混乱法にもいくつかやり方がありますが、今回はシンプルな物を紹介します。
それは、「反対の言葉を繰り返し述べる」という方法です。
百聞は一見にしかず。
まずは、下の文章をご覧ください。
なんだか読んでいて頭がついていかなかったのではないですか?
「つまりどういうこと?」となったはずです。
それがトランス状態です。
「どういうこと?」となっている時に、非常にシンプルな答えを与えます。
つまり、暗示です。
先程の文を読んで混乱しているところに、「つまり、あなたの努力次第だということです」と言われたら、「あー!なるほど!」と一瞬で言葉をスポンジの様に吸収する筈です。
そして、この「分かりそうで分からない」という絶妙な混乱は、反対の言葉が繰り返される事によって引き起こされます。
例で言えば、「出来る」と「出来ない」という反対の言葉が繰り返されていました。
これにより、複雑な言い回しとなり、相手を混乱させるのです。
この様な言い回しで、充分に相手を混乱させたところで、シンプルな暗示を叩き込みます。
その結果、相手はその暗示を受け入れるしかなく、あなたの暗示の影響を受けるのです。
まとめ
今回は、暗示を活用して相手に影響を与える方法を解説しました。
一つ注意点があります。
それは、暗示は万能ではないということ。
相手が従いたくない事に関する暗示は、絶対に効果が出ません。
「そこで裸になれ!」と言っても意味はないわけです。
ですから、暗示を与える場合には、「相手のためになる暗示」を与える事が大切なのです。
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