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見習いギバーの人間関係構築学(後編)

前編はこちらから↓

ギブ疲れしていたわたしが、それでも善くありたくて、人と心でつながっていたくて、愛情リハビリとしてやっていたことをご紹介します。それが、

「ペイフォワード」

アメリカから流行り始めたらしいのですが、他人に何かしてもらったときに、それをしてくれた本人ではなく、別の3人にいいことをするというもの。
(本義とは違うかもしれませんが)何かをしてくれた人にお礼をするのは、お互い暗黙の了解と言いますか、相手も「あ〜あれのお礼ね」となりますが、他の3人からすると「何の前触れもなく突然うれしいことをされた」という状況が生まれるわけです。
自分がされたら棚ぼた的なハッピーな気持ちになりませんか?
そうして、愛情の輪が広がるのです。

とっても海外かぶれなわたしは、こういうのが大好きで、一時期ハマってやっていたのですが、すごくあたたかい気持ちになれて。
対人関係で力の入った体と心を解きほぐしてくれるような感覚になりました。

わたしはSNS上だけでつながっている人も多く、そういう関係性だと1番便利なのが「StarbucksのeGift」。
本名や住所、連絡先を知らなくても、SNSのDM等だけで贈ることができるからです。

スタバが嫌いという人をわたしは見たことがありません。「高いからわざわざ行かない」という人は多いでしょうけど。
だからこそスタバのチケットはいいんですよ。もらったら行くもん。
メッセージをつけられるのもいいんですよね。画像として保存もできるので、チケットの使用後も思い出に残ります。
わたしがあげるので、人からも返ってくるのですが、どういう魔法なんだか、わたしがあげた3人じゃないところからももらえるようになるのです。
これは実体験で、どういう理屈なのか分かりませんが、わたしの周囲ではよくスタバ祭りが開催されます。

人からもらったチケットで飲むスタバの味って格別なんです。一口飲んだだけで世界がバラ色どころか虹色に(💊?)。
だって善意と愛情の味なんだもの。

想像してみましょう。
仕事や勉強終わりで疲弊しているとき、辛いことがあって今にも泣きたいとき。
直前にやりとりしていたわけでもない人から、何の前触れもなく、突然のスタバチケットとメッセージ。
普通に泣けるんですよ。スタバ飲みたくなくても。
それまでその人に対して大して感情がなかったとしても、突然自分の人生の登場人物として存在感が増すんですよ。

1人から受け取った善意を3人に返すと3つの善意が返ってきて、今度は9つの善意を世にお届けすることになり、そうするとまた返ってくるので・・・という幸福のループ。
日本人は「何かをしていただいたらお返しをしなければ」という価値観の人が多いので、余計この法則が成立しやすいように思います。

はじめは「ただいまより、いいことします!」ってガッチガチの偽善だったのに、そんな試みも知らない人からは純粋な善意やプラスの感情が返ってくる。純度の高い愛情を知ることができるのです。
次第に(よく分からないけど、これが「愛」っぽい……?)みたいな気持ちになれるのです。

そうやって愛っぽいものを知ると、少しずつ愛っぽいものを他者に渡せるようになります。
もらったものをそのまま横流しするみたいに渡せばいいから。
最初は1もらったら0.7しか返せなかったけど、1に対して1になって、それが1.3になって……愛の貯金っぽいものができるようになる。
お金と同じで、ちょっと貯まったからって調子に乗って使うと、また愛情貯金も枯渇して、知らぬ間に「欲しい欲しい」なっちゃう。
だから、仮にテイカー(笑)とか言われても、リトル國母に会見させておけばいいので、一定期間はギブしなきゃ!とか思わず、プールしましょう。
愛の積立NISAですね。雪だるま式。複利。
色々な理由で愛情貯金が足りてない人、長期で運用しましょう。

長期の運用を目指した結果、わたしは人よりも友人が少ないです。
運用中にたくさんの人との縁が切れていきました。
でもそのおかげで、昨年までに不健全な人間関係は完全に切れて、もういい人しか残っていないのです。
わたしがボロボロになるレベルであってもなお生き残った人なんて、“善性の猛者”しかいないんです。
数年間おそるおそる様子見していても、彼ら彼女らは一つも変わりません。何も要求してきません。
会うたび、メッセージをくれるたびに「しあわせでいてほしいよ」ってにこにこ言ってくれます。
そうしたらもっともっと愛情貯金が増えていきます。
「世界はいい人であふれているんだ」って錯覚してきて、会う人会う人みんないい人に思えるし、逆に感情を搾取してくる人が浮いて見えて、ちゃんと回避できるようになります。
すると、憑き物がとれたように放っているものが軽くなるのかな、本当に愛情深く、おだやかな人に囲まれるようになります。そう見えているだけかもしれないけれど。
やがて、こんなに愛されているのだから、人にも分けちゃお☆ってなるんです。
でもいままでみたいに辛くなくて。
知らぬ間に付与されているPayPayポイントが自動で運用コースにもっていかれていても何ともない、みたいな(分かる?)。

わたしはいつかその人たちからひどい仕打ちを受けるかもしれません。
でもわたしの傷は過去の人たちの行いのせいなのであって、今の目の前の人にそれを当てはめて「プレ悪人扱い」するのは失礼です。
自分が将来傷つくのを避けるためだけに、してはいけないことだと思っています。
目の前の人の善意に対しては誠実でいたい。そう思います。

スタバのチケットはあくまで一例で、どんなことでもいいと思います。
物質的なギブ、貢ぐ以外の愛情表現に乏しい人は、逆にこういう方が手っ取り早いというだけです。

今日もたくさんの愛ある偽善をしていきましょう。
いつか本物の善になることを願って。


こんなことを書いちゃうと、今後わたしからスタバのチケットを贈られた人が、(なんか求められてる!?)と思ってしまうかもしれませんが、ご安心ください。
最近では偽善意よりも嘘つきたくなさの方がはるかに上回っているので、単純にわたしに好かれているだけです。

それか何らかの理由で儲かっているときです。



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