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[UFC]ヘビー級頂上決戦は果たして実現するのか?

スティぺ・ミオシッチを下して王座防衛に成功したジョン・ジョーンズは勝利後に現役を続行することを明らかにした。

そうなる当然、暫定王者との戦いが視野に入ってくることになる。

しかしジョーンズは試合後のマイクで暫定王者であるトム・アスピナルの名前をコールしなかった。

戦いを避けている、そのイメージをより強くさせるような姿勢ではあったが、相手が誰というよりも、これはファイトマネーの額をなるべく高くしてもらうためのマイクになっていたようにも感じた。

現在両者は戦いに向けて話し合いに入っているらしいが、ジョーンズがヘビー級の王者として現役を続けていくのであれば、もう暫定王者を避けることは出来ない。

王者に挑戦する権利を手に入れてからジョーンズの怪我の回復を待ち、その間にも勝利を重ねていたアスピナルはずっと挑戦者にたる実力を証明し続けてきている。


Photo by Chris Unger/Zuffa LLC

ジョーンズがヘビー級で真の王者であることを示すならばアスピナルと戦い、勝利を収める必要があるだろう。

そうでなければ、いつまでも1つの階級に2人の王者がいるという複雑な状況を解消することが出来ない。

つまり王者VS.暫定王者が行われない限り、この階級の一番は決まらないのだ。

だからアスピナルを避けた状態でジョーンズが防衛を果たしてもあまり意味がないのではないかと思う。

今のヘビー級の中で確かに王者であるということを証明する為にも、このジョーンズVS.アスピナルは行われるべき一戦になっていると言える。

またミオシッチ戦を開催する際にデイナ・ホワイトは、この戦いでジョーンズが勝利を収めれば、その後にアスピナルとの戦いを組むことを約束するような発言をしている。


©︎Getty Images / Icon Sportswire | Icon Sportswire

なのでやはり統一されるべき王座を正しい形にすることはファンだけでなく団体も意識していることであり、処理されるべき事項として捉えられているということなのだろう。

ただ個人的にはまだこの戦いが実現するということに関して懐疑的な姿勢を崩すことが出来ないでいる。

戦いたいけど怪我で現役を続けることを考え直し引退、といった具合にジョーンズが言い訳の理由を作りながらフェードアウトしていく可能性も考えられる上に、ファイトマネーをとんでもない額で提示することで試合を実現困難な状態にしてしまうということも十分に考えられる。

どういう考えがあろうとも、王者が勝利後に「次はアスピナルお前だ」と暫定王者の名前を堂々と口にできない時点で、正面からアスピナルとぶつかる度胸があるようには思えない。

なので暫定王者を退け説得力を示すという王者としての振る舞いをジョーンズに期待することは難しいのかもしれない。

果たして、恐らく難航するであろうこのタイトルマッチの交渉の行末はどうなるのか。

多くのファンが望んだフランシス・ガヌーとの戦いだけでなく、現在のヘビー級で最も望まれているトム・アスピナルとの戦いまで実現しなかった場合、レジェンドであるジョン・ジョーンズの名には「逃げた」という汚点が残されることになるのではないかと思う。

是非ともこの戦いを実現させて、真っ向勝負で一番を決める戦いが見られることを期待したい。

ジョーンズに残された時間も多くはないので、合意に向けたスピーディな交渉と両者が健康体を維持していくということが求められることになるだろう。

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