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『タナトスの蒐集匣-耽美幻想作品集-』

 半分以上は読んだ作品でしたが、好きな作品ばかりだったので読むことに。
 結論:最高
 泉鏡花の作品がただの耽美な幽霊譚じゃなかったのと、あと、予想外に小栗虫太郎が良かった。あのみっしりとした質量のある文章が、作品と上手く調和している。そしてちゃんと犯罪小説になってるのがイイネ!って感じ。
 既読の作品だと、メロスを学校で習ったときに親に言われてセットで読んだ「駈込み訴え」が、今になって胸を打った。嗚呼、これは耽美……。あと谷崎の「刺青」が改めて読むとべらぼうに良い。もっと谷崎を読むぞ、という気になった。
 いやあ、耽美とか幻想とかが好きで多少のグロは平気な方は読むべきアンソロジーですよ、これは。

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