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タイムラプスで見た神秘的な受精の全て

体外受精をするべく、痛みや副作用に耐え採卵をした結果は なんと3個。

▼前回の話


「ちょっと少なかったですね」
いつもは優しい先生の言葉が、その時は心にチクリと刺さり、やっぱり少ないんだと不安になった。

3個の卵子を、体外受精(ふりかけ法)と顕微授精でやっていくようで
先生に全てお任せしようと思っていた私は「お願いします」と伝えた。

受精結果 2個
・体外受精→1/1個 G3 5cell
・顕微授精→1/2個 4BA

培養士さんから詳しい説明があり、映像で受精卵の様子を初めて見ることが出来た。

まずダメになってしまった受精卵(顕微授精)。
針を刺した直後から、小刻みに震え萎んでいってしまった。
画面に映る卵子はまるで私の分身のように思えて、萎んで動かなくなった様子がとても衝撃的かつ心がギュッと締め付けられた。

次にふりかけ法(体外受精)・分割胚の受精卵。
G3 5cellってなんだ?!
これはネットでもあまりこう表記されてはいないのではなかろうか。少なくとも私は見たことがなかった。受精はして分割はしたが、その分割の様子が通常とは異なるようだった。
凍結はされたようだが、あまり期待はしてはいけないのは培養士さんの話ぶりから察することが出来た。

そして最後に顕微授精・もう一つの胚盤胞の受精卵。
「この隣り合っている二つの核が、奥様と旦那様の遺伝子の入った核です」
少しの隙間も空けることなくピッタリと寄り添い合っている二つの核が、私と最愛の夫のようでもうそれだけで愛おしかった。
二つの核はそこから4つになり、8つになりポコポコ増えてやがて一つの丸になった。
私はそれだけで感動した。
夫にも見せてあげたい。
この感動を分かち合いたい。

受精の壁は越えられたようだけれど、また次の壁が立ちはだかる。安心してはいけない。
私はスン...と一瞬でまた予防線を張りまくる女となった。


「そうなると、望みは1個の受精卵かぁ....」
帰宅後、私は検査結果の紙をずっと眺めて浮かない顔をしていたのだろう。
夫が「採卵出来ない人もいるらしいし、受精しない時もあるらしいじゃない。その両方が出来た受精卵が1個でもあるんだから凄いことだよ!」
と今掛けられる精一杯の言葉で慰めてくれた。


移植日までに出来る限りのことはやろう。
サプリ飲んだり腸内環境を整えたり。
あの受精卵を盛大にお迎えしようじゃないか。

つづく。

▼次回の話はこちら

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