「世界風景」という衝動
前回投稿した「世界風景」と言う概念について補足的に説明する。
●「世界風景」とは何か。代表作としてのブリューゲル
「世界風景画」ともよばれる絵画は、16世紀ネーデルラントで確立した、俯瞰的視点をもつ風景画のスタイルであるとされる。ピーテル・ブリューゲル(1530?-1569)の「雪の狩人」(1565)がその代表的な作品である。
民衆の生活のディテールを描き込んだ前景から近景・遠景の自然が切れ目なく連続して、ミクロからマクロまで生活から自然までを、1枚の絵画の中に共存させて