第19回読書会報告書
11月4日(月祝)、第19回いわぬま読書会が開催されました。
清々しい秋晴れに恵まれ、すじ雲が青空に広がり、近場の方は、歩いて会場まで来られた人もいました。風がほどよく吹いているので、日和に誘われてお出かけしたくなります。また読書の秋にぴったりの気持ちのいい季節です。東北の秋はほんとうに短いので、この時季が長ければいいのになぁといつも思います。
本日の課題本は「82年生まれ、キム・ジヨン」チョ・ナムジュ です。
発売当初から話題になっていた今作、日本も違わず名著として知られています。10月のノーベル文学賞では韓国人作家のハン・ガンさんが受賞されました。たまたまだったとはいえ、韓国文学の嬉しい重なりに、気分も上がります。またそれもあってか、今回は初めて参加される方や新規のお問い合わせもありました。細々と運営しておりましたが、私たちの【いわぬま読書会】を、本好きの人に見つけてもらえて嬉しかったです。
さて、今回は特にたくさんの感想が交わされました。
しかも今作は、読書会にあたって『再読しました』と言う人が多数、というか参加者ほぼ全員が再読でした。それほど注目を集めた話題作であったのだと改めて実感しました。
今回の感想の一部を記載します。物語に触れているため、ネタバレを気にする方はご注意下さい。
というような感想や意見がでました。まとめ方が雑になってしまい申し訳ありません。全部載せたらすごい長文になりそうだったので抜粋させていただきました。
主人公よりも読み手に気づきをもたらす物語で、一冊丸ごと問題提起の書になっています。
共感はする、だからこそフラストレーションがたまってしまう結果に……。
そんななかで、『救い』となるシーンがより鮮明に残ります。
キム・ジヨンの母親と姉の存在、そして会社の上司。ジヨンの母親が堕胎したときに言葉をかけてくれた助産婦さん。ジヨンがバスでストーカーに狙われているときに、自分のマフラーを外して忘れ物だよと偽り助けに入ってくれた名も無き女性。
その場面を思い出すと、私自身涙ぐんでしまう。
助けてくれた女性の言葉。その言葉が真実であるかは、生きてみないと分からないけれど、その言葉がなければジヨンの心はあの時あの瞬間から壊れていたかもしれない。そう思うと、暗いばかりの世界にほんの少しあたたかい光が灯ったようか気がします。
今回は、ほんとうに実りの多い読書会になりました。他にもオススメの本を紹介し合ったりと楽しい時間になりました。ご参加いただいた皆様ありがとうございました。
以上、第19回いわぬま読書会報告書でした。
次回の読書会のお知らせです
第20回目の開催は、
来年2025年1月19日(日)14:00〜
課題本は 川端康成 「雪国」 です。
参加申し込みとお問い合わせは、メール
gennotsukito@gmail.com
まで受付けております。
申し込みの場合は、お名前(ふりがな)、年齢(例40代)を記載の上『いわぬま読書会参加』と明記してお知らせください。お気軽にご参加おまちしております。
いわぬま読書会