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映画「ロスト・キング 500年越しの運命」感想

〈概要とあらすじ〉
「クィーン」の名匠スティーブン・フリアーズが「シェイプ・オブ・ウォーター」のサリー・ホーキンスを主演に迎え、500年にわたり行方不明だった英国王リチャード3世の遺骨発見の立役者となった女性の実話をもとに撮りあげたヒューマンドラマ。

 フィリッパ・ラングレーは職場で上司から理不尽な評価を受けるが、別居中の夫から生活費のため仕事を続けるように言われてしまう。そんなある日、息子の付き添いでシェイクスピア劇「リチャード三世」を鑑賞した彼女は、悪名高きリチャード3世も実際は自分と同じように不当に扱われてきたのではないかと疑問を抱き、歴史研究にのめり込むように。1485年に死亡したリチャード3世の遺骨は近くの川に投げ込まれたと長らく考えられてきたが、フィリッパは彼の汚名をそそぐべく遺骨探しを開始する。
 「あなたを抱きしめる日まで」のスティーブ・クーガンが主人公の夫を演じ、ジェフ・ポープと共同で脚本も担当。

108分
2022/イギリス

映画com引用


 私好みの作品でした。無名の人が、所謂専門家たちから冷遇されながらも、真念によって念願を成就させる物語。
 主人公のフィリッパは、最初の頃、リチャード三世ファンであることを隠していたものの、自分の家族やファンクラブの人たちを巻き込みながら、誰もがそうしようと行動しなかったまさかの墓を暴くまで突き進んで行く。その探究心とリチャード三世の汚名を晴らしたいという信念が素晴らしい。彼女の凄いエネルギーに当てられて、こちらも奮起する気持ちがわきました。推しへの愛は普遍だし無限大ですね。彼女の熱意と行く末をずっと応援しながら見ていました。
 だからこそ、大学側の対応があまりにも酷すぎて「はぁ⁉」と怒りで思わず声を上げてしまった。彼女を見限っていたはずの人たち(特に大学側)の残虐ともいえる行為は、リチャード三世が嘘の悪評によって貶められたのと同じ行為そのものに感じました。
 その後に女王から勲章を承ったりとフィリッパ自身も祝福されたみたいだけど。あれだけは胸糞悪くて嫌だったな。講演で主人公を辱めた教授なんかも合わせて、彼女を蔑ろにした人たちをギャフンと言わせてほしかったよ。まぁ、そのために作った今回の映画ということなのかもしれませんね。
 タイミングが合わなくて映画館で観れませんでしたが、今回観れてよかったです。 


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