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人が太る理由と糖尿病

ジェイソン・ファン博士

10数年以上、ジェイソン・ファン博士の YouTube ビデオを視聴し続けている。博士は、糖尿病の合併症で罹患した腎臓病の治療専門家だ。

自分が治療する糖尿病患者の誰一人として治癒しないことに苦しんでいた彼は、ある日胃切除手術を受けた患者の糖尿病がいつの間にか消え去ってしまっていることに気がついた。

そして、胃切除手術でなくても、短期的に断食をしながら体重を減らすことで、糖尿病を解消できることが判明した。今では彼から食事指導を受けた患者の8割〜9割は糖尿病を克服してしまうと彼はいう。

その現象を医学的に分析して執筆したベストセラーが

この本だ。

他にも何冊もベストセラーを出版している。


人間が太る理由を取り除けば、否が応でも痩せる。その原理を簡単にまとめると。

人間のエネルギー源は、炭水化物、脂肪、タンパク質の3種類しかない。その中で、脂肪とタンパク質はなければ生きていけない必須栄養素だが、炭水化物は必須ではない。そして、これらの栄養素を摂取すると、真っ先に炭水化物がインシュリンを分泌させエネルギーに変わる。インシュリンが分泌している間は、脂肪もタンパク質も分解されず、内臓脂肪層に蓄積されてしまう。

間食が多い現代社会の食事習慣では、炭水化物のみでエネルギーが足りてしまい、余剰の炭水化物や脂肪、タンパク質はエネルギー源にならないため、内臓脂肪の脂肪が燃焼する機会も無くなってしまい、肥満が促進する。内臓脂肪層が蓄積できる脂肪の量には限界があり、限界に達するとカロリーを処理できなくなり、糖のまま血流に流れ出る。これが糖尿病だ。

炭水化物が比較的短い時間で完全燃焼できる量にまで摂取を抑え、脂肪燃焼を進めることと、食事の回数を増やし続けインシュリンが分泌しっぱなしになることを避けることが肥満対策になる。

ただ、炭水化物は、食べ物をエネルギーに変換するビタミンBや排泄を助ける食物繊維に関連しているので、単純に敵視するのではなく、摂取方法を工夫する必要がある。ここから先が勉強が必須になる部分だ。

ファン博士のアプローチを学び、血糖値が二ヶ月ぐらいで正常化して、以来10数年間高血糖になったことがない僕だが、まだまだ学ばないといけない。

痩せればそれでいいというものでもないのだ。

父の糖尿病

父方の祖父母は二人とも糖尿病で、その影響なのか父は20代で糖尿病を発症した。インシュリンや糖尿病の薬を摂取しながら診察を続けることはできないと、それ以来半世紀食事療法で糖尿病と戦い続けたが、結局最後まで血糖値を完全にコントロールすることができず、癌になって他界してしまった。父は入院した病院で自分の遺伝子を引き継いだ僕の健康をとても心配していた。

あそこまで努力した父がファン博士の本を読むことができていれば、人生が変わっただろう。


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