磐梯山が最も美しく見える営地@みちのくキャンプ場
暦は秋でもあの年はあの日が最期の夏の日だった。
そんなキャンプをキャンプ場の紹介を兼ねて夫婦二人の記憶に残して置こうと思う。
秋を迎えても残暑は強く暑い夏の名残りに喘いでいたあの年の9月。
ここまで残暑がキツいと避暑地でのキャンプを標榜する事になるのだが
この週はなかなか行き先が決まらずにいた。
何せ出発は連休の中日、予約可能のキャンプ場ときたらどこも満員御礼の状態で電話をかけてもお断りされるのが目に見えていたから。
そんな時のとっておきが我が家にはいくつかあるのだが…中でも絶景続きのキャンプ旅の後でも満足感が味わえる避暑地と呼べる場所が一つだけある。
そんなとっておきの場所が
『みちのくキャンプ場』である。
(旧みちのく野営場 詳細は文末)
これまでボーイスカウトなど団体利用がメインで個人の利用にはあまり力を入れてこなかった…そんな経緯があったようでいつも空いていて快適なキャンプができる場所の一つ。
ネットの検索では『宮城県エコキャンプみちのくが』余りにもワードが強過ぎてこれまで上位に上がる事なく埋もれてきた経緯があったと思う。
男性的と称される磐梯山の裏の顔が最も近く大きく見えるキャンプ場でリゾートインみちのくという民宿が管理経営を行っている。
夏季には季節の花々がそこかしこに花開き磐梯山の雄大な景色に彩りを加える。
全面芝生の裏磐梯においてはかなり大きい部類に入るキャンプ場
我が家のこむぎもお気に入り、ほんの昨年までは検索にもほとんど引っ掛からず知る人も少ない裏磐梯エリアでは穴場中の穴場だった。
ざっと数えて我が家はこの幕営がこの地では12泊目くらいだっただろうか?
いつ訪れても数組のキャンパーしかおらず県外ナンバーもほとんどいない快適なキャンプができていたわけだが今季のこの日は全く違った。
リゾートインみちのくに訪問の連絡を入れるといつもの女将さんからは
「なんかこの連休は混んでるのよね」
と予想外の返答だった。
もちろん他の候補地も連休なだけに満員であろう。
先ずは現地で様子を確認して、もし設営できなければその時には山形にでも抜けようとそんな感じで考えていたのだが…
到着してみると、かつて見たことのないあり得ない数のテントが並び度肝を抜かれたものだ。
「こりゃここは無理かもなぁ」
どこかテントスペースはないかと場内を見回すと、磐梯山がよく見える高台周辺に駐車する車はあるが設営者のいない場所を見つけた。
車を回すと近くのキャンパーさんから話しかけられ
「○○○から来た方ですか?」と、私達の到着をなぜかご存知の様子
どうやらこの日撤収のキャンパーさんに撤収後、場所を譲るようにと管理人さんがわざわざお声がけをしてくださっていたのだとか…
「何とまぁ」
嬉しいやら恥ずかしいやら驚きの幕開けに感謝の設営となった。
今回テントはビンテージフルコットンメサージソロ幕としてこれまで使用してきたが
『デュオ+こむぎ』でも
快適かどうかを検証する。
リゾートインみちのくで購入した広葉樹薪は安かった(記憶が定かじゃありません)けれど
かなり長い薪も混ざっていたのでノコギリで半分にカットする所からが焚火のスタート
大方の薪が終わったところで普段通りプレッシャーランタンへの給油を済ませ着火となるのだが…
この日はプレヒート用の燃料アルコールが前回まんまとエンプティを迎え補充忘れ
以前は持参したウォッカに着火してプレヒートをした事もあったが手持ちのスライドガストーチでプレヒートを試みるのだが…
見事な炎上を見せ大失敗
バイアラジンへの着火は諦めることとなった
こうして迎えたみちのくキャンプ場の夕刻は以前のような静かさはなくキャンプを楽しむ人の営みの音と楽しい会話に溢れていた。
そんな喧騒の中、予告なく二人のキャンパーが現れた。
見覚えがあると思ったら何とGAOさんご夫婦だった。
差入れにと頂いたのは会津坂下町の馬刺し
この馬刺しが凄かった。
GAOさん感動でしたありがとうございます。
夜は更けまもなく21時をまわる。
日中あれほど暑かったけれど焚火がなければ寒いくらいの夜、最後のモルトは一人メサージの中ゆっくり楽しむ。
インナーを今回初張りしてみたのだがインナーはきっちり二人用サイズなので妻とこむぎで使ってもらい私は前室部分に寝る形としたけれど…
さほどの窮屈感はなく十分快適だった。
座ったまま全てのものに手が届くのはある意味狭さという性能の一つだと思った。
翌朝は、連泊をいいことに今年最初で最期となるだろう朝焚火
熱源として湯を沸かす炎の見えない日中の焚火は芝生を傷めないよう万全の注意が必要だ。
このキャンプ場の芝生はリゾートインみちのくのおじいちゃんが今でも大切に大切に管理養生している芝だから。
元々は畑として手作業で開墾したのが始まりだったらしい。
重機もなくそれはそれは大変なご苦労があったと思う。
リゾートインの旦那さんは子供の頃よくこの畑仕事に駆り出されたものと語っていた。
その後、一枚一枚芝を植えやがて全面極上の芝生の営地に…人の手がキチンと入って初めて快適なのが芝生の営地である事を全てのキャンパーさんに知ってもらいたいと思う。
朝食はハムエッグに明太子という我が家としては珍しいシンプルなものだったけれどキャンプで初めて食すハムエッグ
とてつもない美味さ
キャンプと言うといちいち気張って豪華な食事、満足のいく食卓、映えがないと、などと普段と違うこと特別であることに注力してしまうけれど…
そりゃぁ美味くなって当たり前
何の変哲もない普通の食事を美味しく感じるここにこそ価値と醍醐味がある事をしみじみ実感したものだ。
こむぎも満足気にグルーミング
「お願い俺のベッドでやらないで」
ついつい思うのはなぜか最近足跡スタンプ(汚れ)が私のベッドにばかりついているから笑
「いやー磐梯山近いねー!」
「すごいきれい!」
雲ひとつない完璧な空
好天を満喫する午後
何もかもが最高の時間
それに加えて…
本当に美味い物を追求する妻の姿勢には感服した。
一時、日本一キャンプで揚げ物をする夫婦…そんな称号を各地で頂いたものだけれど
その中身も進化している
これ…何と手羽先の素揚げ
どこか私の知らない名店の手羽先唐揚げらしいけど…やんごとないくらいに食べやすく
人生を振り返るくらい美味すぎた泣
「これだよこれ!シンプル食材が美味いとか言ってる場合じゃないじゃん!」
それがキャンプ
非日常感に溢れたキャンプこそ美味いものは度を越して突き抜けるものなんだよなぁ
それもこれもみちのくキャンプ場の雰囲気ロケーションあってこそ!
ーNOTESー
大人1名 2,000円
小学生 1,000円
区画なし車乗入れ可能な全面フリーサイト
磐梯山の眺望抜群
ゴミは原則持ち帰り(有料で引取り有)
コインシャワー完備 100円/2分
通年可能(真冬は過酷ですので要相談)
薪販売有り(安い!)
ペット入場可(こむぎ可)
全面芝生なので焚火は芝の養生をお忘れなく
福島県耶麻郡北塩原村大字檜原蛇平原山1074-511
電話番号 0241-32-2109
受付はリゾートインみちのくにて
2021年作成の記事に加筆し出稿
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