「ねぇ、あいつ」 「夏原がどうかしたか?」 友達は夏原卓(すぐる)を指差しながら言った 「あいつさ、女児アニメ観てニヤニヤしてるキモオタだから近寄らない方がいいよ笑」 「へぇ、俺が陰キャと話すと思うか?笑」 友達の言い方が気に入らない、俺は鼻で笑ってやった 「やっぱ家でもニヤニヤしながらTV見てそう笑」 「ふぅん…俺は別に人のプライベート空間に強引に入る気は無いけど」 でも夏原は良い奴だと思う、あいつはオタクだけどキモくは無いし、俺の友達の考え方がキモイ 「じゃあ
「んだよ、篠倉」 「お前、ムカつくんだよ…邪魔」 そう言って俺はそいつを階段から突き落とした、そいつは多分だけど骨折ぐらいだろう …死なないと良いけど… 「…これで…良いのか…?」 「うん、最高だよ篠倉くん」 俺は階段裏から見ていた生徒会長に話しかける 「……大丈夫かな」 「何でそんな心配をするの?見てよその子の手足すごい曲がってるよ笑?篠倉くんは不良らしくしててよ」 あぁ…この生徒会長イかれてるんだった、何で俺が落とした子を見て笑っていられるんだろ… てか、何
[それでは、始めましょうか] その言葉と同時に私は夏休みの事を思い出しながら日記を書く 8月2日 今日は親友の玲奈と一緒に遊ぶ事にした 「ごめん〜!遅れた〜!」 「ちょっと玲奈遅刻だよー」 玲奈はごめんごめんと言って飲み物奢るから許してって言ってきた 「何が良い?」 「ス◯バが良いなぁ笑」 玲奈は良いよ!と言って私も飲みたかったんだよねぇと言っていた 「このス◯バの新作美味しいよねぇ」 「えー、私はシンプルな方が好きだなぁ」 まぁお互い好みは別々だよね 8月
雨の日は…あの日を思い出す… 二年前の雨の日…私は目の前の血塗れの異物を見つめていた 遠くからはサイレンの音が聞こえてくる 「あなたが須東叶芽ね」 「………はい」 少年院の人に話しかけられ中に入る 「ねぇ!君って何歳?何でここに来たの?」 「……ぇ……ぁ…」 部屋に入るとすぐ陽キャな女の子に色々話しかけられた 「黒井姫菜、うるさいぞ」 「はぁい、ごめんなさーい」 看守?みたいな人に怒られていた、残念な人 「須東はこの黒井と一緒だ」 「えー!嬉しい〜!よろしく
「私、雨って大嫌いなんだぁ」 そう言いながら私の隣で傘を雑に開く姫菜 「叶芽は雨嫌いじゃないの??」 「ウチは雨好きだよ、理由は内緒」 姫菜はえ〜っと言う私達は雨の中を歩いて行く 「どして雨好きなの?どうして?」 「何でも良いじゃん笑」 何でも良いじゃんは私の口癖だから姫菜はほっぺを膨らませてムッとする 「そんな冷たくするなら叶芽の事嫌いになるよ!」 「…じゃあ嫌いになって良いよ」 嫌いになる…か、いつも同じ言葉を使って私と仲良くしてたいのか?姫菜は 「やだぁ
ねぇ、こんな噂知ってる?夜中に旧校舎の二年生の教室に行っておまじないをすると、死を招く幽霊が現れるんだって… 突然、優華がそんな事を言い出した…何でだろうと思った 「あ、玲子に噂の幽霊見に行ってもらおうよ」 「それな〜、賛成〜」 ユミが私に行かせようと唆して優華もそれにノリで賛成してた 「えー、何で私が…」 「玲子ってまさか幽霊信じてるタイプ笑?」 あーあ…めんどくさいなぁ 「怖くないよ」 「じゃあ、今日の夜中に行ってきてお願い!」 二人にお願いのポーズをされて
突然だが私には可愛い後輩が居る、とても良い子で優しい子、私はその子と付き合っている、でも付き合っている事は学校内では内緒にしている 「羽島さん、ちょっと良いかしら?」 「あ、はい、何でしょうか?」 あれ?さっき私の知らない男と話してた…? 「今日、放課後残れるかしら?」 「はい!残れますよ、伊藤先輩」 流石、私の美玲…優等生ね…この学校は猿ばかりで嫌になっていた、でもそんな中現れた一人の優等生…それが私の恋人【羽島美玲】 「美玲、残ってくれてありがとう」 「えへへ…