イギリスで見つけた「エシカル」なもの 第1弾 【プラスチックフリー商品】
✳︎ Ethical (エシカル) の意味
「倫理的な」 = 「環境や人にやさしい」
「どうせ買うなら、環境や健康にいいものを手にしたい」
そうは願っても、
「値段が高い」
「探さないと見つからない」
など、ハードルがあってなかなか踏み出せない人は多いかもしれません。
私自身、後ろめたい気持ちはあっても、安く簡単に買える商品を手に取ってしまうことがあります。
しかし、イギリスに住み始めて1年半が経ち、少しずつ自分の納得のいく買い物ができるようになってきました。
その理由として挙げられるのは、以下の3点です。
・身近にエシカルかつリーズナブルな選択肢が多い
・消費者に分かりやすく内容表示されている商品が多い
・環境や健康に関する問題意識を持つ人口が比較的多い
今回の記事では、イギリスで見つけた「エシカル」なものとして、プラスチックフリー商品を紹介します。
リサイクルできるプラスチックもあるとはいえ、使い捨てプラスチックの存在はいまだに環境破壊の大きな懸念材料です。
この問題を解決すべく、世界各地で様々な取り組みがなされていますが、
私がイギリスで注目したのは、こちら2社の商品です。
Clipper Teas
☝ エシカルポイント
・Biodegradable (生分解性プラスチック) ティーバック使用
・フェアトレード
・紙/アルミ パッケージ
私は普段、急須でお茶を入れるのですが、イギリスに来たばかりでまだ急須が無いときに、ごく普通のスーパーで、このお茶を見つけました。
市販のティーバックの多くはプラスチックでできており、環境への懸念はもちろん、マイクロプラスチックおよびナノプラスチックが大量に体内に取り込まれるというデータもあります。
一方、Clipperのお茶には、Biodegradable (生分解性プラスチック) ティーバックが使用されています。
石油由来ではなく、トウモロコシやサトウキビのデンプンから作られる植物由来の生分解性プラスチックは、普通のプラスチックとは違い、微生物によって二酸化炭素と水に分解され得るものと言われています。
フェアトレードマークや、紙/アルミ素材のパッケージ等、徹底したエシカル感を醸しだすこの商品のお値段、80ティーバックで £4 (560円) でした。
同じ容量の他社のお茶の価格を見てみると、安い物 (ブラウンティー) で £2.5 (350円) 。
そもそも同じスーパーに緑茶の選択肢は、この商品 + 2商品ほど。緑茶はどれも同じくらいの価格でした。
Clipper teas グリーンティーは、まろやかな優しい味で、カフェインフリーの種類もあります。
以上、Clipper teas、「スーパーでよく見かける」「おいしい」といった点で、手を伸ばしやすいエシカル商品でした。
Linda McCartney Foods
☝ エシカルポイント
・紙パッケージ (冷凍食品)
・ベジタリアン食品
Linda McCartneyは、私がイギリスで一番よく見かけるベジタリアン食品ブランドです。
このブランドを立ち上げたリンダ・マッカートニー (故) は、ポール・マッカトニーの奥さんだったことでも知られています。
イギリスでは、ベジタリアン・ビーガン商品に行く先々で遭遇します。
私はベジタリアンではないのですが、ベジタリアンの友達が多いので、彼らに聞きながら美味しい商品を見つけては、普段の食生活に取り入れています。
ベジタリアンになる理由は、健康や動物愛護、宗教に関するものまで人それぞれですが、私の友達の多くは、「環境」を理由にあげています。
家畜の飼育地や飼料、それに使われる農薬の為に、熱帯雨林や水などの地球上の貴重な資源が失われ、
家畜が吐き出すガスがさらなる環境問題を引き起こしているといった現状に、
肉を食べないことでアプローチするというのが彼らの考えだそうです。
私がそれでもベジタリアンではない理由は、貧血を起こしやすい体質であることと、
自分のペースで社会貢献したいという、ただ単に、ゆるい性格だからです。
Linda McCartney Foodsの商品は、パッケージがエコです。
特に驚いたのが、冷凍食品が紙パックに直に入っていることです。
Linda McCartney Foodsの商品価格は、肉を使った他社商品とほとんど変わりません。
チキンナゲットに見立てたものは実際のチキンより柔らかく感じるなど、味や触感は本物の肉とは少し異なりますが、個人的には美味しかったです。
これらの商品は、
「遠くのオーガニック/ベジタリアン専門店に行かないと手に入らない」
「ネットでわざわざ探さないと見つからない」
というものではなく、イギリスのごく身近なところで簡単に手に入ります。
仕事や子育てで時間に追われる生活を送っている人も多い中、イギリスには「無理なく社会貢献できる環境」が整っています。
今回は、イギリスで見つけた「プラスチックフリー商品」をご紹介しましたが、日本でも様々な取り組みがなされているようです。
環境や私たちの健康にとってより良い社会を目指して、一人ひとりが自分のペースでアクションを起こしていくことが大事だな、と感じるこの頃です。
次回は、イギリスで見つけた「エシカル」なもの 第2弾、【Free Range(放し飼い)鶏・卵】について書きます。