日本から刺し身が消える?
こんにちは、がとーです。
涼しい雨の一日は、読書をするにはもってこいの環境と思います。
ゆったりとした長袖の部屋着を着ながら、小さめの音量で音楽をかけた部屋で読書をすることは、私のリラックスタイムの一つです。
さて、本日は中藤玲さんの“安いニッポン 「価格」が示す停滞”を読みました。
日本の生産性が向上していない点について取り上げている記事はたくさん見かけますが、それらの根拠が詰まっているなと感じました。
印象に残ったことを3点にまとめて、記事にしたいと思います。
1つ目は、日本が安さを追求しすぎている点です。
京都のホテル営業が例として取り上げられていました。2人で一泊2,520円の部屋がコロナになってからあったようです。
部屋の大きさや設備にやや不満はあるかもしれませんが、一ヶ月間連泊しても一人40,000円未満ですからね、しかも京都市内で。
ホテル住まいを始めたほうが生活水準が上がるのではないかと思ってしまいました。
ちなみに、昨年2月に開業、4月に休業しそのまま閉館したホテルもあるようです。
実際の需要が予想と違った、では済まされないレベルな気がしました。
2つ目は、日本と海外の生産性に関する考え方の違いです。
1つ目の例で記載したとおり、日本は消費者の満足度を上げるために価格を下げる傾向があります。
海外はその逆で、消費者に供給するために時間がかかったものに対しては価格を上げるという考え方のようです。
自動車の例が印象的でした。
高級車の組み立てにかかる時間は、日本は約17時間/台に対し、ヨーロッパでは約37〜111時間/台だそうです。
ヨーロッパでは製造に時間が5倍かかったとしても、日本の10倍の価格で売れば生産性は日本の2倍だ、という考え方で価格設定をしています。
上記数値を見る限りでは技術力は日本のほうが高いはずなのに、なんだか悔しいですね。
個人的にはこの事実を知っても外車に憧れる気持ちを否定できないことから、外車のブランド力にあっぱれです。
3つ目は、日本で刺し身が食べられなくなるという話です。
日本という閉鎖的空間だけを見ていれば、このままずっと価格が変わらなくても問題ないでしょう。
しかし、その間に海外での取引価格は上昇しており、企業は日本よりも海外で打ったほうが儲かるようになっていくのです。
そうなると、需要が高いものは儲かる海外で優先的に売られ、日本では手に入らなくなります。
お寿司を食べるという当たり前の生活がそうでなくなる、そのリスクを知って読書というリラックスタイムが一変しました。
日本という国に頼っていてはいけないという記事もよく見かけますが、間違っていないと思います。
これから日本がどの様に変わっても自分の行きていける手段を準備し続けなければならないと思いました。
全体を通して、やはりものごとの背景や根拠を知ることは今後の行動の一つ一つに目的を与えてくれると感じました。
気を張り詰めすぎても今を楽しめないですが、将来を楽しむためのリスク管理も忘れていけないですね。
ではまた、次の投稿で。