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【映画批評】今話題のクルド人難民を描いた映画「マイスモールランド」【映画レビュー】

近年何かといろんな意味で話題になっている川口市のクルド人問題。

すっかり変な自警団が生まれたり、女の子が乱暴されたりと大変なことになっている、いつの間にやら日本も随分ときな臭い事になってきているようだ。

まあ、そんなクルド人の是非についてはわきに置いておいて今回はそんなクルド人の一家が日本で生活を送る姿を描いた映画「マイスモールランド」についてレビューしていきたいと思う。

本作は在日クルド人の少女であるサーリャの目を通してクルド人たちが日本の中で生きていく姿であったり日本人少年との恋愛を描く青春映画となっているのだが…。

これがなんともいえないほどにつまらない…。


主人公を演じる女優の人は凄く美人でした…。そこだけはよかったけど・・・。


そもそもこの映画の製作上、仕方ないのだが…ばっさりと「クルド人=善良で清い弱者」として徹底的に描いている。

これが何とも言えない歯がゆさをみせている。

主人公のクルド人少女は美人で賢く聡明と描き、主人公の家族や血族は真面目に働くザ・清貧な小市民として描き切っているのだ…。

うーん、残念だが…こ、これはつまらない。

映画としてつまらない。

やはりクルド人が移民をしてくるという日本の社会を風刺したいなら善良な部分や清い部分だけではなく、生々しいえげつない暗い残酷な描写を入れるべきではなかったのではないだろうか。

まあ、それをすると差別だのなんだのというが、在日朝鮮人が戦後社会でのし上がっていく姿を描いた『血と骨』や近年で言えば『万引き家族』なんかが非差別層といった姿の生々しい姿をリアリズムで描き切っていたのに対してこの作品は清く正しく描き過ぎなのだ。

根本的にこれはクルド人が日本に大量に移民する問題を矮小化しているだけでしかない…。

あとそれから本作冒頭ではクルド人の集団が儀式か何かをしているのだが、日本人の目からみれば公園で何か変な儀式をやっている集団にしかみえない。

結構大きな声で奇声を上げダンスを踊っている姿はやはり日本人からすると異形にしか見えないと思うぞ…。

あとそれから『理由があってトルコから追放されてしまった・トルコから出ていかなかざる負えなかった』のであればその描写をきっちり描くべきではなかったのだろうか。

仮にクルド人がトルコで差別をうけ迫害を受けているのであれば‥‥それはどういったものかを描いたうえで日本逃げざる負えなかったとするべきではなかったのではないだろうか。

本作は非常にもったいない‥‥在日クルド人問題を描くのであればこんな野暮ったい作品ではなくもっとギラギラとした濃い生々しいサムシングがあったほうがいいだろう。

まあぶっちゃけ本作をみたとて「クルド人かわいそー!!!」となるか「クルド人日本から出ていけ!!!」となるかというと「あっそ、どうでもいいです。シコって寝ますね。んじゃ(笑」となってしまう。

薄すぎるんですよ…この映画。

所詮主演女優のアイドル映画になっている。

非常に残念な映画であった。


というわけで映画の点数は10/100点




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