【100の職種プロジェクト 中間報告】障害のある先輩の話から見えてきた働き方
100の職種プロジェクトは、社会で働くさまざまな障害や特性がある人たちが、どんな職種や業種でどのように働いているのかインタビューし、障害種別・特性と職種・業種をかけ合わせた100通りの働き方を発信するプロジェクトです。個人が診断を受けている障害名に左右されず、個人の経験や環境に着目しながら、多様な人たちのさまざまな働き方やその環境について探求し発信し続けています。多様な選択肢のある社会を実現すべく、Collableのインターン生が取材を行っています!
これまで10回にわたり、さまざまな障害や特性を持つ人々の働き方を紹介してきましたが、今回はこれまでに登場した障害・特性と職種や業種を振り返りたいと思います。
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これまでに発信してきた障害種別・特性と職種・業種の組み合わせは以下の通りです。
例えば、第1回記事では、視覚障害を持つ現役大学生でありながら、行政書士の資格を在学中に取得し、行政書士事務所を開業した方の事例を紹介しました。
第8回の記事では、企業独自の障害者雇用の取組である研修プログラムを修了した後、自身もプログラムの運営に携わることで当事者を支える、知的障害、広汎性発達障害、ADHDの特性がある方のキャリアを紹介しました。
このように、身体障害、知的障害、精神障害、発達障害など、様々な障害や特性を持つ人々の働き方について幅広くお話を伺うことができました。また、一般的に障害のある人々の多くが従事するとされる事務職や工場作業などとは異なる職種や業種にも焦点を当ててきました。
そして、多様な働き方を取材してきましたが、多様さのなかにも働き方に共通するような部分も見えてきました。
それは、「自身の障害や特性を理解し、それに適した働き方や環境を選択している」ということです。自分のできることや難しいことを把握し、それを職場や周囲の人に伝えながら、無理なく自分の強みを活かせるような働き方をされていました。
例えば、第9回の記事で紹介したASDとADHDの特性のあるプロジェクトマネージャーの方は、自身の合理的配慮リストを上司に渡すことで、苦手な業務に対しての理解を得たうえで、自分の得意なことを活かして業務を進められていました。
そしてインタビューさせていただいた多くの人が、障害・特性に対しての理解や自己理解の大切さを学生に向けてアドバイスされていました。
しかしながら、障害や特性のある人の多様な働き方やその環境についての探求はまだ十分ではありません。
特に、聴覚障害や、双極性障害、言語障害、学習障害など、特定の障害や特性に焦点を当てた情報が不足しています。
また、職種や業種に関する情報も不足しており、例えば弁護士や医師などの専門職、学校の先生、営業や広報職などこれまでにインタビューができていない職種や業種のなかで、障害・特性のある人々がどのように働いているのかについて、さらなる調査が必要です。
さらに、同じ障害や特性を持っていても、職種や業種によって働き方が異なることや、逆に同じ職種であっても、障害・特性の違いによって働き方が変わることもあります。これまでに発信してきた職種・業種と同じ、または近い領域で働く当事者の方も、ぜひ100の職種プロジェクトにご協力ください。
障害・特性と職種・業種の掛け合わせが多様なほど、これからの社会に多様な選択肢が生まれていくと考えています。
GATHERINGでは、これまでの経験も踏まえながら障害・特性のある人の多用な働き方やその環境について、さらに調査及び発信を行っていきます。
100の職種プロジェクトでは、引き続き取材にご協力いただける当事者の社会人の方を探しています。障害・特性と職種をかけあわせた100のパターンを発掘するためには、まだまだ沢山の事例が必要です。
ご協力いただける方は以下のフォームよりお知らせください。事務局より数日内にご連絡させていただきます。
なお、以前フォームにご記入いただいた方には順次ご連絡をさせていただいておりますが、メールエラーなどで届いていない事例が相次いでいるようです。ご迷惑をおかけし大変申し訳ございませんが、もしご協力いただける方は改めてフォームよりお知らせいただけますと幸いです。
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