最後の砦
何もかも嫌になった話
私は大学生の時にすべてが嫌になったことがある。
日本一を目指していた部活や勉強、それから就職活動。
それらすべてが、うまく回らなくなった時があった。
きっかけは大学でサークルに入っている知り合いが超有名企業から内定をもらった事だ。
私は当時日本一を目指して本気で部活をしていたが、就職活動までは手が回っていなかった。
そんな中、大学生活では遊んで、バイトをして、楽をしている人たちのほうが、早く内定をもらっていたことに、不安、焦り、嫉妬を抱いた。
当時の私の生活は大学生にしてはとてもハードだった。
以下が当時のスケジュールだ。
1分1秒を惜しんで活動しているのに、サークルで遊んでいる人に負け、
当時の私はこう思った。
私はついにすべてに身が入らなくなり、
何もかも嫌になって、自分を見捨ててしまった。
這い上がれた話
他人と比較しながら人生を過ごすことは苦しいと、何かの本で読んだことがある。けれど、就活の時なんて他人と嫌でも比較しなければならなかった。
だから、自分なんてどうせ何をやっても駄目だとか、どうせ大した能力はないから、内定なんてもらえないだろう、なんて風に考えていた。
しかしある夜、日記を書いているときにふと思いついたことがある。
それは「他人と比較する行為は、今まで頑張ってきた自分自身を全否定する行為」だと気が付いたことだ。
日記には、沢山の頑張ってきた痕跡があった。
そう、他人と比較して自分を責める事は、
今までの自分の努力を無視して、自分をいじめるのと同じなんだ。
それにサークルの人も陰で努力をしているはずだ。
これに気づいた時から、私は変化し始めた。
「今まで頑張ってきたのだから、まだもう少しだけ頑張れる」
「ここであきらめたら、今までの自分を裏切ることになる」
「どれだけ他人に見捨てられようと、自分だけは自分を見捨てないようにしよう」
そう、思うようになった。
だから、どんなに苦しいことがあろうとも、皆さんは自分だけは見捨てないでほしい。まだ、あとちょっと頑張れるはずだから。
最後の砦は、友人でも、先生でも、親でもない。
自分自身なんだ。
私は今でもそう思う。