『頑張らない』という選択
【はじめに】
私が超大手メーカーの総合職として新卒採用されてから2年目の時、鬱になりかけた。そこはホワイト企業として有名で残業も少なく、福利厚生も手厚い会社だった。それに体育会出身の私はメンタルに自信を持っていた。
それでも、鬱になりかけた。
現在は鬱の症状もなく元気だが、社会人はまじめな人ほどまじめに壊れていく。そんな世の中になって欲しくないので、今回は私の経験をもとに考えの軸をちょこっとお伝えしたい。
【鬱になりかけた話】
鬱になりかけた理由は明確で『すべての仕事に100%注力』したからだ。私は新卒2年目の春ごろから、大きなプロジェクトを任せてもらえた。このプロジェクトは部長から経営幹部まで関わる大きな仕事で、新入社員の私はとてもワクワクしていた。ただし、このプロジェクトとは別に全く内容の異なる通常業務を抱えていたことが懸念材料だった。プロジェクトを絶対に成功させたいという思いと、通常業務も難なくやって見せると意気込んだ私は、とにかく働いた。しかし案の定、残業時間が増え続け、床についても眠れない日々が続いた。こうなると体力も削られ、プロジェクトにも通常業務も力を込められなくなる。このようにして、私はすべてを頑張ろうとしすぎて頑張れなくなってしまった。さすがにこのときは上司も気を使ってくれて、有休を促してくれた。
特に新入社員のうちは優先順位の判断が不明瞭だから、どんな仕事に対しても力を振り絞ってしまう。しかし、実際の仕事は真にやるべき仕事から、やらなくても良いような仕事まである。いくら体力のある新入社員でも判断のもとになる経験や知識が少ないので、すべてに注力するとガス欠する。だから、自分の体力、経験、知識を見極めながら仕事をすることが大切だ。
【頑張らないという選択】
私は仕事のできる同期、上司、友人にヒアリングを行った。理由は、どうすればメンタルを安定させながら、バリバリ働けるか知りたくなったからである。調査の結果、ある一つの共通点にたどり着いた。それは、、
頑張らないように頑張っていることだ。
ある上司はこう言った。
「根性論で頑張らなきゃいけないような事務処理は、マクロ作るのが得意な先輩にお願いしたり、自分でつくってみたりしてるよ」
つまり、いかにして自分が楽に仕事ができるかを考えているので、結果として早く仕事が終わる。それに自分の苦手な分野は人に任せるという手も頑張らない用意する工夫の一つだ。
また、ある同期はこう言った。
「1時間くらいしたら中の良い先輩や同期とおしゃべりしてるかな~」
またまた、ある友人はこうも言った。
「営業で外回りしてる空き時間でカフェで休憩したりしてるよ~」
このように疲れる前に小休憩をはさんでリラックスするのも大切な手段だ。頑張るというのは、休まずに働き続けるということではない。休むことも含めて頑張りすぎないように頑張るのだ。結果として、長期的には大きな成果を上げるのは、頑張らないように頑張れる人だろう。
【まとめ】
頑張る事を頑張り始めると踏ん張りがきかなくなる。そうなる前に頑張らないように頑張ってほしい。最終的に成果を上げたり、目標達成できればそれでいいので、ぜひ、過程の途中で休んでほしい。くれぐれも皆様体には気を付けて、頑張りましょう。