ガラショ

映画、ヒップホップ、小説などが好きです。自分でラップしたりもします。 よろしくね。 自分がラップしてる曲です↓ https://youtu.be/bqttYlPGXgI?si=PrQv2SrZEco4XDe-

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ピューリッツァー賞みたいな映画だな〜映画『シビルウォー アメリカ最後の日』感想〜

ピューリッツァー賞みたいな映画だな。僕が今年ベスト候補の超面白い映画『シビルウォー アメリカ最後の日』を見て覚えた感想をまとめると、こうなる。 ここでいうピューリッツァー賞というのは、あの有名な特集写真部門のことだ。明らかに死に瀕している黒人の少女がハゲワシに狙われている写真、およびその撮影者が「なぜお前は呑気に写真なんか撮っているんだ!彼女を助けろ!」という批判を受けて自死してしまった事件などで有名なあれのことだ。 その他の受賞写真を見て貰えばわかるのだが、ピューリッツ

    • 大江健三郎作品に男らしさへの渇望を感じないことなど可能なのだろうか?

      「日本の男はみんなオカマだ!お前もトイレットで大便をする時、快感を感じたことがあるだろ!」by「孤独な青年の休暇」 ムカついている人間の特権に甘えて、早速言わせていただこう。大江健三郎作品に、特に初期の大江作品に、男らしさへの渇望を見て取らない者は許さない。少なくとも僕はそう感じているし、そんな奴と握手を交わしたくないし、敬語で話したくないし、目も合わせたくない。そのようにしなければならない状況に追い込まれたとしても、握手中に相手の骨が変形するほど力を込めてやるし、謙譲語や

      • 戦いは戦いであるだけで十二分にドスケベなのである〜映画『チャレンジャーズ』感想〜

        『チャレンジャーズ』はあくまで戦いを戦いとして描く映画だ。そして、その姿勢を半ば頑固に守り抜くことでしか辿り着けない、愛欲の世界にタッチした稀有な映画だ。 『チャレンジャーズ』は三人のテニス選手の実に激しい三角関係と、それよって生じる愛欲の連鎖を、思いっきり寿いでみせる映画だ。相棒兼好敵手兼半恋人同士である二人の男子選手(ダブルスで勝利した際の彼らは、だいしゅきホールドさえカマしてみせる!)がカリスマ女子選手に惚れたことをきっかけに起こるあれこれを、13年にわたって描いた恋

        • 『オッペンハイマー』とノーラン作品の「俺たちの戦いはこれからだ」感について

          ノーラン作品の人気の秘訣は、その「俺たちの戦いはこれからだ」感にこそある。そして『オッペンハイマー』の成功は、その「俺たちの戦いはこれからだ」感を見事に活かし切ったが故の物である。 注意:『メメント』『インセプション』『ダークナイト』シリーズ『インターステラー』『ダンケルク』『オッペンハイマー』の微ネタバレ含みます。具体的に踏み込んでるのは『オッペンハイマー』くらいですが、一応。 クリストファー・ノーランの映画は何故これほどまでの人気を誇っているのか。この問いには様々な答

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          Pusha Tとは、大トロである

          Pusha Tとは、大トロである。 とりあえずそう言い切ってみる。では、大トロとは何か。 大トロとは、コッテリ、ベットリした、脂の乗りまくった、マグロである。 まず見ていきたいのは、大トロもあくまでマグロである、という点である。 言うまでもなく、マグロは寿司の王道である。統計を取ったわけではないが、寿司と聞いてまずマグロを思い浮かべる人は少なくないだろう。もっともオーソドックスな寿司であるマグロ。繰り返すが、大トロはあくまで、そんなマグロの一種なのである。 しかし、

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          ちゃんと自転車に「乗れた」ことなどあっただろうか 〜映画『夜明けのすべて』の自転車描写について〜

           あなたは自転車に乗ったことがあるだろうか?  きっと、ある、と答える人が多いだろう。しかし、僕は決してそう言い切れない。もしかしたらあるのかもしれないが、思い返してみると、自転車に乗る、という作業を完遂できた記憶は一向に見つからない。  自転車を漕いだことなら、幾度となくある。何ならさっきも、お気に入りのラーメンを食べにいくため、グイグイと力を込めて自転車を漕いできた。だが、さっきも、それ以外の時も、漕ぐ、という作業をひたすら行なったに過ぎず、乗る、という次元には到底達

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          RADWIMPS恐怖症について

           「なんでそんなにラッドが怖いの?」と問われると、「この人に伝わるかな」「伝わらなかったら、どうしようかな」と悩んでしまう。大体において伝わるのだが、うまくいかないこともある。そんな時、どうしても不安を覚えてしまうし、場合によっては自分が今まで積み上げてきた全てを、一気に否定されたような気持ちにもなる。  そんな僕は、当然ながら傲慢だ。大体の人にとってラッドなんてどうでもいい。きっとラッドだろうが、髭男だろうが、king gnuだろうが、バンプだろうが、同じように聞こえてい

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          卑怯者!が最高の罵り言葉となる場所で(清原果耶さん大好き文 兼 舞台『ジャンヌ・ダルク』感想)

           「卑怯者!」とジャンヌダルク(清原果耶さん)は言った。彼女を組み敷き、辱めようとしている男達に対して。その目は、お前たちに屈してたまるか、お前たちのように墜ちてたまるか、という意志で輝いている。  いや、正直になろう。彼女は卑怯者!と言っていないかもしれない。というか、言ってなかったような気がする。恥ずかしい話、はっきり憶えていない。  まあ、実際に言ったかどうかはあまり関係ないかもしれない。断言するが、彼女はそう言ってもおかしくなかったのだ。そして、彼女が言いそうだっ

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