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【仕組み化】できる人の成果をカウントしないが吉

仕事のフォーマット作りにおいて、組み込めない突出してできる人の技術や成果ははじめからカウントしない、という話

去年から業績がガタ落ちの同業他社がある。

それまでの数年はまさに飛ぶ鳥を落とす勢いで業績を伸ばし、業界でもちょっとした有名な会社としてウワサは耳にしていた。ところが表面上の観察であるが、特筆すべき戦略や優秀なマーケティングが功を奏している様子もなく、そんな片鱗すら見せずに成長していけることを少し脅威に感じていたのだ。



それが去年からあっという間の転落。右肩上がりの根拠もわからなければ、落ちる際の原因もまったくわからず、ウワサだけが一人歩きし、ことの真相はわからずじまいであった。

そんななか、その会社と共通の仕入先からかなり信憑性の高い情報が入ってきた。仕入先によると、その会社の成長の要因はひとりの凄腕営業マンだったそうで、その実績のもと会社の業績はグングンと急成長。

気がつけば会社全体がその営業マン頼りの状態となり、自身の営業力に過信した営業マンは独立し、腑抜けの状態となった会社は以前より戦闘力を失い、瀕死の状態なのだそうだ。



この話を聞いて表面上で何もわからなかったのが納得である。

そもそも何も戦略や戦術などがあったわけでもないし、単なる凄腕営業マンの単独成果であり、その成果によりかかって何もしなかった会社は支柱を失った途端に傾くのは当たり前の話。

中小企業のあるある話であり、おそらく独立した営業マンだって起業後すぐに軌道に乗るとは考えにくいと思っている。



わたしは現在、ほぼ一人の会社を経営しているが、戦略などの作戦を練る際に、スタートからゴールまでの設定のレベルを標準化することにしている。

誤解を恐れずに言えば「誰でもできる」レベルで仕組みを考え、走らせることで、その業務においての人が離脱した際のリスクを減らす。ようは替えの利く状態を常にキープすることにより、安定的に業務が回ることを念頭に置くのだ。



その場合、突出したレベルの成果を挙げる人材はむしろバグとみなす。そのひとりだけ尖った歯車があることで全体のバランスが乱れるのなら、はじめから無い方がいい。

目先の利益を考えれば、喉から手が出るほど欲しい人材であろうが、長い目で見ればリスクにしかならないと思うのだ。



やはり商売は浮き沈みがあるし、自前の戦闘力を養って長期的に戦っていけるのだなと感じた他社の事例である。人の振り見て我が振り直せ、肝に銘じて邁進していきたいと思う。

商売上の良い仕組みは属人性に頼らず成立している



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