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【ズレをなくす】ニーズを知るには妄想するよりヒアリング

対象顧客のニーズを知るには、自身の想定などを妄想して考えるより、実際の対象者に聞いてしまった方が精度は高い、という話

昨日の帰りに実家に立ち寄った。

届け物をするのが目的であったが、コロナ前から腰の圧迫骨折を患っている母の様子を見に行くためでもある。

実家はわたしの自宅から車で5分ほどの距離であるが、最近仕事や所用で忙しかったこともあり、1ヶ月ぶりの訪問となってしまっていた。



週3程度で会社に顔を出す父から何となく様子は聞いていたが、実際に会ってみると聞いていた話とは少し様子が違っていた。

父からは概ね良好と聞いていたのだが、母の口からは様々な生活の不都合が漏れた。

それらを想定して、届け物の中に介護用品のカタログを忍ばせていたのだが、わたしのプレゼンもむなしく、予想外のニーズをキャッチすることとなった。



「いろいろ大変なんだけど、気持ちが全然前向きにならない」



わたしの提案は介護用品をひろく扱っている百貨店に行き、実際に触って試したものを購入するというものだったが、母はそもそも気持ちが出かけるような気分ではない、ということ。

長い間痛みに耐える生活が続いたことにより、軽いうつ状態に陥ってしまっているようだったのだ。

そうなるとまずは心療内科などを受診して現状を把握する必要がある。



わたしは自分が健康な体であることから本当のニーズを掴むことをできず、一方的な提案をしてしまったが、やはり何でもまずは当事者にヒアリングすることが重要と反省してしまったのだ。

商売でもそうだが、提供者が「こうだろう」と予想することは大概はずれている。

それは当事者意識が欠けていることもあるし、提供者の自分都合も含まれてしまっているからだと思うのだ。



真のニーズを掴むのなら、当事者へのヒアリングは必須であるが、対面や適当なアンケートであると当事者が気を使って本当のことを伝えない恐れもあるので工夫が必要だ。

今回の場合は親子という関係性であるため、比較的ホンネを伝えてくれたが、提供者と消費者の関係ではホンネを聞き出すのはなかなかに難しい。



とはいえ、実家に顔を出していなかったらわたしの良かれと勘違いした暴走が発動していた。

やはり何事でも本人の話を聞いてから、ということを学び次に活かしていこうと思った次第。

顧客は本音を簡単にはもらさないが、消費行動には正直にあらわす