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ガチ産業医ブログの挑戦
自己紹介
はじめまして、ガチ産業医と申します(@gachisangyoi)。
私は産業医科大学を卒業し、産業医としてのトレーニングを積み、現在も産業医学を専門としている者です。ガチで産業医学に向き合っているので「ガチ産業医」としてこのnoteを作成しております。
このnoteでは、主に産業保健職や産業保健職を目指している方に向けて、2020年から産業保健に関する情報を発信しています。
ガチ産業医ブログの歩み
2020年:「産業医活動のピットフォール」開始
当ブログは当初、産業医活動のピットフォール(落とし穴)という切り口で50の記事を作成しました。
「産業保健活動のお役立ち情報記事」の発信
産業保健活動は情報戦ですので、少しでも情報に早く効率よく辿り着けるようにと、産業保健活動に役立つ情報をまとめ記事として作成しています。
現在36本の記事を作成しています。
2022年:書籍化
2022年2月には、産業医活動のピットフォールとして書籍を出すこともできました。重刷もかかりまして、おかげさまで多くの方に読んでいただいております。
2021年夏:有料記事の開始
2021年夏ころより、記事を有料化して公開することにしました。
「なぜ有料化したのか?」その理由は以下の3つです。
時間と労力
好きでやっていることとは言え、確かな情報に基づいて、正確で良い記事を書こうとすると膨大な時間がかかるようになってきました。また、そのための時間の捻出やモチベーションの維持が難しくなってきました。お金を出してでも読みたい、応援してくれる人がいるというのは、記事を書くモチベーションにつながりました。
質の向上:
記事に対する批判が出てくることは、情報発信する際に覚悟していましたが、やはりちらほら出てきました。その中には的確なフィードバックも多かったのでありがたかった反面、揚げ足取りや切り取りのような批判もありました。記事自体が稚拙で不十分な箇所もあったので、しょうがない部分もありますが、心が折れる瞬間も多々ありました。そこで、安全な環境で質の高い記事を執筆を続ける必要があると考えました。
読者の意識:ちゃんと読んでもらいたかったこと
(自分の記事の書き方の冗長で長文になっていたためもありますが)記事が流し読みされたり、読まれなくなってきました。せっかく記事を書くのであれば、有料にすることで、ちゃんと読んでもらいたい、ちゃんと読んでくれる方に届けたいと思うようになりました。
このような背景から、一部の記事を有料化して販売しながら執筆活動を続けることにしました。おかげさまで、お金を出してでも読んでくださる方がいて、そのおかげもあって記事を書き続けられました。
2023年:メンバーシップを開始
2023年からガチ産業医ブログはメンバーシップに移行することにしました。その理由は以下の2つです。
・記事を継続的にちゃんと読んで欲しい。
・ガチ産業医ブログは、多くの記事が有機的につながり連動しているため、全ての記事を読めるようにしたい。
メンバーシップに参加いただいた方は、過去の全ての記事も読み放題に設定しています。現在も、記事を執筆し続けていますので、記事一つ一つの単価はどんどん安くなっています(現在、無料記事も含めて260記事)。
ガチ産業医ブログ執筆の変わらぬ想い
ガチ産業医ブログは内容も目的も対象も少しずつ異なりますし、見方によってはブレているように思われるかもしれませんが、自分なりには根底の想いは一貫しており、次の3点です。
産業保健職の役に立つ情報を発信したい
本格的に産業保健に取り組む仲間を増やしたい
産業保健活動を言語化したい
私は、この3つ想いをもって、さまざまな角度から産業保健を深掘りし、記事を書き続けています。ときには王道的な記事もあれば、ときに尖っている記事もありますし、奇天烈な記事もあります。
産業保健は本当に多種多様であり、広く深いからこそ、記事も多様化せざるをえないのです。
前置きが長くなりましたが、ここからがこの記事で伝えたいことです。
ガチ産業医ブログの挑戦
今後も、私はこのブログをメンバーシップという制度を使うことで引き続き執筆していきます。
これは私にとって大きな挑戦です。
その挑戦を皆さんと共有させてください。
そして、その挑戦を多くの人に応援していただきたいです。
「専門的知見に価値を」
日本では、専門職の知見は安く扱われる風潮があります。
例えば、博士号の価値も低く扱われています。
無料で専門的知見の提供が求められることも少なくありません。
専門職が得られる報酬も決して高いものではありません。
しかし、それでは専門職の持続可能性がありません。
専門職が専門的知見を得るためには時間もお金もかかります。その長年の努力が安く扱われてしまっては専門職の質の向上にはつながりません。
産業保健職の人材や産業保健的知見が社会で安く扱われてしまうことは、産業保健職の持続可能性に関わる大きな問題です。次の人材が増えません。
専門的知見を安売りせずに、価値をつけていくことこそ、自分たちの専門職領域全体の価値を高め、専門職の持続可能性をつくるのだと考えています。
私は、自分の書く記事の価値を信じたいからこそ有料化という価値をつけています。そして、このメンバーシップは、買ってでも読みたいと思われる記事を書き続けるという大きな挑戦です。
「教育にも価値を」
どの領域においても、「教育(人材育成)」には価値がつきにくい現状があります。
例えば、私は前々職では、後輩の教育担当でしたが、給料は後輩と同じでした。教育担当になっても、教育の業務には給料はつきません。このような例は枚挙にいとまがないでしょう。
教育はみんな片手間でやらざるを得ないのです。だからこそ、現在では教育は静かに終わりを告げようとしているのだと思います。
産業保健領域は、特にさらに教育にお金が発生しにくい領域です。
指導環境もほとんどなく、体系的な教育の場やOJTの機会も得られません。
それが産業保健領域の発展を妨げているのだと思っています。
とはいえ、無料で教育を提供することは、その解決にはなりません。
それでは、教育システムの持続可能性がありません。
教育する側のやりがいや自己犠牲に依存する構造になってしまいます。
教育に価値をつけ、学びたい人はその対価を払うことが教育の持続可能性につながります。特に専門職教育はそうあるべきだと思います。
私の記事の多くは、現場の産業保健職の疑問から出来上がっています。そのため、私の記事は現場の疑問の解決につながりうる内容となっており、教育的効果があるはずです。読んでくださった方の学びにつながっているはずです。私の記事は、教育的コンテンツだと自負しています。
書籍やセミナー以外で、記事が教育的コンテンツとして価値がつくことは、画期的な前進なのではないかと思っています。発信者のやりがいや、自己犠牲に依存することなく、教育コンテンツに価値がつけられて発信できることは、本当にすごいことなんじゃないかと思っています。noteというプラットフォームに感謝です。
誰かの学びのために記事を出し続けることに私もやりがいを持っていますし、それを続けたいと思っています。そして、その記事に価値を感じてくれる方にさらに記事を届けていきたいと考えています。
このメンバーシップは、教育的コンテンツとしての記事に価値をつけることであり、教育に価値をつけるという大きな挑戦です。それだけの価値がある記事を書かなければならないという大きな挑戦でもあります。
「産業保健の言語化に価値を」
産業保健活動はまだまだ言語化されていないことが多くあります。
というか、それは永久に終わらないものだと思っています。
社会や働き方が変われば、産業保健も変わります。
例えば、リモートワークの普及でメンタルヘルスの問題が変化したように、産業保健も時代と共に変わります。
この先、何十年後に産業保健がどのようになっているか予想できません。
しかし、働く人がいる限り、働くことで健康を害する人もいます。
なので、産業保健は必要だと思います。
産業保健活動を言語化していくことは、産業保健とはなんなのか、産業保健とはどうあるべきかを追求していく営みです。なんとなく、感覚的に行うものとの対比にあり、これからも産業保健が社会に必要とされるためにも不可欠な営みです。
私は、自分にしかできない産業保健の言語化があると信じています。
これからの産業保健に必要な言語化をやり続けていきたいのです。
このメンバーシップは、産業保健の言語化に価値を付けるという大きな挑戦です。自分にしてできない言語化、新規性のある言語化、意味のある言語化を記事として出し続ける挑戦です。
ガチ産業医のメンバーシップを応援して下さい。
これからもガチ産業医ブログを出していきます。
ぜひ、応援していただければ幸いです。
これまでの記事をまとめた全体像です。