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NewYorkTimes The 100 Best Books of the 21st Century と 菅原孝標の娘 読書記録①
ベスト100リスト
NYタイムズが”21世紀のベスト100”を発表した。編集部が選んだ503人の小説家、ノンフィクション作家、詩人、批評家などの投票によって作成されていて、100冊それぞれに概要や推薦コメントが掲載されている。
邦訳されている本は全体の7割弱ほど。
早速リストを作っては、アマゾンやWikipediaで調べて概要を付記したり、〔読了〕〔次に読む〕〔気になる作家〕と分類してみたり。
未読本の山は、これから読みたい本の山。宝箱のようなもの。
眺めているだけで、なんだかうれしい。
藤原孝標の娘はつぶやいた”后の位も何にかはせむ”
リストを眺めながら、
あれも読みたい、これも読みたいとワクワクしているうちに、
「あれ?この感じ、どこかで知ってる」
と思い、記憶をさぐり、ようやくたどり着いたのが、
藤原孝標の娘。そう、更科日記の作者だ。
「得てかへる心地のうれしさぞいみじきや。
はしるはしるわづかに見つつ、
心も得ず心もとなく思ふ源氏を、
一の巻よりして、人もまじらず、
几帳のうちにうち臥して引き出でつつ見る心地、
后の位も何にかはせむ」
叔母宅を訪問した際に、
欲しくて欲しくてたまらなかった源氏物語を、
全巻セット(ここポイント高いです)で贈られた孝標の娘は、
帰る道すがら、死ぬほどうれしくて、
部屋に引きこもって寝っ転がって
源氏を第一巻から耽読し、
「この幸せと比べれば、
后の位なんてどうってことないわ」
と言い放った。
古文の授業でこのくだりを読んだ時、
「藤原孝標の娘とは友達になれるわ」
と思った。
そうそう、そうだよね。
読みたい本が山積みになっている中にいるって、この上なく幸せなだよね。
宝石探しは直観を信じて、結果を上書く
今回の100冊リストのなかですでに読んでいたのは5冊。
まだ読んでいない邦訳本が60冊以上ある。60個の宝石が入った宝箱のようだが、この中から次に読む本を選ぶのは、楽しくもあり、むつかしくもあり、ドキドキする。
昔なら大型書店に行って冒頭数ページを眺めて「これっ」と決めることもできたが、Amazonのサンプルでは今一つ感じがつかめない。
図書館にいくのは面倒だ。
そんな時は自分の直観を信じることにしている。
直観なので、ビンゴなときもあれば、あ~あなときもある。
直観といっても
「こんな本を読んでる私ってステキ♪」
といった雑念が潜んでいるときもあるので、
用心しないといけない。
今回、私の直観が「これでしょ」とささやいてきたのは、以下
76位 『トゥモロー・アンド・トゥモロー・アンド・トゥモロー』
ガブリエル・ゼヴィン
51位 『ライフ・アフター・ライフ』ケイト・アトキンソン
35位 『ファン・ホーム ある家族の悲喜劇』アリソン・ベクダル
54位 『十二月の十日』ジョージ・ソーンダーズ
(読みたい順)
直観のささやきに従い、早速読んでみることにする。感想はまた追って。